145 作者は弱気系男女どちらも好きです

萌神「男性と女性、性別の違いによって好むものは大きく変わる。お前もそんなことを感じたことがあるだろう? 雄常よ」


雄常「ああ、それは分かるな。かなり前のクリスマスのとき、姉ちゃんのプレゼントを間違ってもらってすごくがっかりしたんだよ。メリケンサックは嬉しくなかったな」


萌神「(聞き逃し)そう、このように男女の好みとは差が出るものなのだ。これは感情や主観に根差す萌えもまた例外ではない」


萌兄「(ガラガラ)その代表としてあげられるのは弱気属性だね。この属性は男性から人気はあれど、女性からの評判は今一つというものなのさ」


萌神「弱気女性は常に伏せがちで控えめ、自分をあまり出さない。しかしそんな彼女を男が導き、好みの色に染めることができる。征服欲の充実やマウンチングが取れることから男性から人気のある属性だ」


雄常「それは分からないでもないけど、だったら弱気男性だって好かれるんじゃないか? 姉ちゃんや妹が乙女ゲーをやってるのをたまに見してもらったけど、弱気な男キャラも出てきたぞ」


萌神「人気がゼロなわけではない。弱気ながら勇気を振り絞って何かするところは美しいからな。しかしメインを張るとなると厳しい。恐らくだがそのゲーム、弱気男子はサブキャラではなかったか?」


雄常「……確かに。メインはクールな奴だったな」


萌兄「やっぱりね。もちろん積極属性にもクール系にも短所はあるんだけど、弱気属性の弱みは相手を喜ばすとは対極に位置している。ゆえに女性には好かれにくいんだ」


萌神「気の利いた会話ができない。相手を引っ張っていくことができない。一緒にいても空気が固くなりやすい。これらの弱点は、恋愛的には致命的になりえるものだからな」


萌兄「だから僕は雄常くんにいつだって精一杯強気で行くよ! 口説いて触って愛を語る! だってボクは雄常くんラブだから! 愛してほしいからね!」


雄常「俺はライクとしか思ってないけどな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る