138 危ない萌え(※今回はかなりマニアックです)

雄常、萌神、ロボ娘。3人で1つの段ボールを囲んでいる。


萌神「……」


雄常「……」


ロボ娘「……」


萌神「あー……10大危険性癖って知ってるか?」


雄常「俺は知らないけど、そんなのあるのか?」


ロボ娘「……検索完了。つまりお前は雄常さんの名誉を貶しているということだな。名誉棄損の刑は何がいいロボ?」


萌神「いちいち私を殺そうとするな。確かにマニアックだが、昨今では受け入れられている……はずだぞ」


雄常「例えば?」


萌神「……あー、うん。エメトなんちゃら。嘔吐嗜好などは、まあ、比較的、な……」


雄常「……それつまり「ゲ」がついて「ロ」がつくやつだよな? そりゃ飲み会等で出ちゃった人いたから嫌々処理したことあるけど、全然好きじゃないぞ」


萌神「その反応が普通だろうな。私もお前と同じ考えだ」


雄常「そもそもそんなことしたヒロインもヒーローも人気無いだろ?」


萌神「それが人気あるんだなぁ。ヅャンプの多くの人気漫画でヒロインは吐いてるし、某チャンピオソの漫画では主人公が第1話で吐くんだ。吐くヒロインがいるのは名作の表れなんて言葉もあるくらいだぞ」


雄常「マジか……」


萌神「私もこの萌えは完全に理解していない。あまりにも深すぎるからな。しかしいつか必ずマスターするつもりだぞ。何故なら全ての萌えは等しく価値のあるもの。それらを差別したくはないからな」


雄常「……まあ、言いたいことは分かった」


雄常「で、お前は食べるのか? 俺の実家から送られてきたアザラシの内臓で海鳥を発酵させた、キビヤックを。蝉の丸揚げを。猫の糞から作られるコピ・アルクを」


萌神「…………」(目線反らし)


ロボ娘「まとめて兄君に押し付けるのはどうでしょうかロボ?」


萌兄「(ガラガラ)さすがにボクも二の足を踏むからやめて」


雄常「それにしてもさすが俺の家族だ。海外旅行のお土産としてこれを送り付ける辺り、全く変わりが無いわ」


萌神「お前の家族は一体何なんだ……」

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