131 誰かがいる幸せ(後編)

ロボ娘「以前から気になっていたのですが、何故あいつを置くのですかロボ?」


雄常「前にも言ったろ? あいつは俺を楽しませてくれてるって」


ロボ娘「私が聞きたいのはそこです。あいつのどこが楽しいですか? はっきり言ってあいつはごく潰しですロボ」


雄常「ロボ娘は厳しいな」


ロボ娘「否定できないはずです。あいつは手伝いもしないで遊び歩いています。することは変な服装や雄常さんに迫ることなど。はっきり言って役立たずだと思いますロボ」


ロボ娘「そんなあいつを何故ここに置くのですか? 迷惑そのものなのに、何故?」


雄常「さっきも言ったろ。嬉しいからだ」


ロボ娘「嬉しい、ですかロボ……」


雄常「そ、嬉しいんだ。学校やバイトから帰ってくる度にあいつがいて、『ただいま』『お帰り!』って挨拶する。他愛ない話が始まったり、ドタバタしてバカやったり。ボケてツッコミ入れる」


ロボ娘「……」


雄常「そんで飯食べて風呂入って寝る。また明日になって『おはよう』って始まる。新しい日常がスタートするけど、帰れば必ずあいつが何やらしている。そんな毎日が俺はたまらなく好きなんだよ」


ロボ娘「その日常の要となっているのが萌神だから置いている、と……?」


雄常「ま、そんなところかな。もちろんロボ娘。お前もそうだぞ。お前がいない生活も考えられない。お前達2人ともがいる日々が俺にとっての宝物だ」


ロボ娘「あ、ありがとうございますロボ……」


ガラガラ


萌神「シャワー完了! そして着衣OK! さあ、愛でるがいい雄常! 先ほども言った通り、ソックスと素肌という豪華満点セットな両足で顔面を挟んでやろう!」


萌兄「ボクも装備してきたよ! ボクの場合は撫でまわしてもいいよ!」


雄常「2人とも似合っているなー。萌えは分かんないけど」


萌神「それじゃ意味ないだろ!」


雄常「あっはっはっ」


雄常(ああ、楽しいなあやっぱり。あのころと違って、1人だけで生活していたころと違ってな……)

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