130 誰かがいる幸せ(前編)

萌神「雄常、ただいま!」


雄常「おう、お帰り、ってどうした。泥だらけじゃないか」


萌神「兄者と一緒に泥遊びしてきた! 泥団子投げ合ったり泥の中に沈めたり! 楽しかった!」


萌兄「ボクもさ! 雄常くんも今度やろう!」


雄常「さすがに遠慮しておく」


萌神「という訳でお腹ペコペコだ! 今日の夕飯は一体なんだ?」


雄常「今日の夕飯はアボカドとマグロだ」


萌神「わーい! 私それ大好きー!」


雄常「もう1つはサーモンのオーブン焼きだ」


萌神「ばんざーい! サイコー!」


ロボ娘「そしてその料理を作るのは雄常さん。おいしくなるのは必然ですロボ」


雄常「俺そんな料理うまくないけどな。でもそういってくれると嬉しいわ」


萌神「ふっ、そのような食事を出すのであれば私も上級の萌えを提供せねばなるまい! それが礼儀というもの!」


ロボ娘「黙れ。調理中に萌えなどという汚れたものを持ち込むなロボ」


萌兄「萌えが汚れてるだって!? こんなにボクとロボ娘くんで意識の差があるとは思わなかった……!」


萌神「そうだそうだ! 兄者の言う通りだぞ! しかも今回の萌えは汚れていない! むしろ清いものだ! その名は片足ニーソ!」


雄常「初めて聞くな。何だそれ?」


萌神「ええ!? ご存、じないのですかぁ!?」


萌兄「片足ニーソ! それぞれ違う長さのソックスを履くことで誕生する姿の萌えさ! もちろん男がやっても似合うよ!」


萌神「靴下の長さとは揃っているという既成概念を打ち壊し、そこに生まれるは生足とソックスの競演! ダブル主人公ともいえる萌えのパレードなんだぞ! 可愛いんだぞ!」


雄常「と言われても今いち分からないなぁ」


萌神「仕方あるまい。今シャワーを浴びて着替えてきてやろう! その間お前は夕飯の準備をしておけ! そしてお前に片足ニーソを拝ませてやろう!」


萌兄「あ、じゃあボクも! シャワー浴びてボクもやるね!」


雄常「おーう、待ってるぞー」


ロボ娘「……雄常さん、少し窺ってもよろしいでしょうかロボ?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る