127 萌神って、ほんとバカ

萌神「ふっふーん、かんせーい!」


ロボ娘「何を作っていたロボ?」


萌神「ふっ、雄常と私の婚姻届けだ。あいつのハンコも持ち出して押しておいたぞ」


ロボ娘「………………はっ?」


萌神「ふはははは、いい顔だロボ娘! 鳩が豆鉄砲を食らった顔とはまさにこれ! 写真に撮って雄常に見せびらかして、やりたいとは露ほども思いませんので銃を向けないで下さいお願いします」


ロボ娘「……ならその婚姻届けも焼き捨てろ。そしたら戻してやるロボ」


萌神「そ、それはできん! これをやらずして萌えが完成しないからだ! その萌えの名は未亡人!」


ロボ娘「……なんだそれは?」


萌神「知らないのか? 人妻と似ているようで違うもの、未亡人萌えを!」


萌神「病気や事故、事件に巻き込まれるなどで人は亡くなってしまう場合がある! しかしそのとき夫に先立たれてしまい残された女性、それが未亡人!」


萌神「突然過ぎる別れゆえに悲しみに沈む姿! 操の誓いを立てんとする健気さ! しかしそれを破らんとする肉体の疼き! 我慢しようとする人の偉大な姿が見られる! つまり萌え!」


ロボ娘「……」


萌神「という訳で、この萌えを完成させるには婚姻届けを出すのは必須! そしてその後色々あった姿を雄常に見させて萌えさせる! この萌えの邪魔はやらせはせん! やらせはせんぞ!」


ロボ娘「……少し確認したいことがあるロボ」


萌神「な、何だ? 私のお小遣いの隠し場所なら言わないぞ! 机の引き出し裏には何もないぞ!」


ロボ娘「本気でどうでもいい。それよりお前は誰と結婚するつもりなのだロボ?」


萌神「雄常以外に誰がいるというのだ! そしてその後殺すのだ!」


ロボ娘「……そして未亡人となったお前を見て、萌える予定なのは誰だロボ?」


萌神「そりゃ雄常に決まって……あ」


ロボ娘「……」


萌神「……」


ロボ娘「怱流・アスカ・ラ〇グレーの台詞をお前に送りたいロボ」


萌神「『あんたバカァ?』と言いたいのかこの野郎!」


ロボ娘「否定できるかロボ」

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