121 外見的にはエプロンとか、ポニーテールの髪とか

雄常「ただいまー……あー、疲れたー……ここんとこのバイト連勤は辛いわー……」


ロボ娘「お疲れ様です。すぐに食事の用意を致しますロボ」


雄常「おおー……ロボ娘ー、ありがとーなー……」


萌神「ダメだダメだダメダメだ! そんなんで萌えが、保母さん萌えが抱けるか!」


ロボ娘「……」


萌神「無言で腕を刀にするな! 余計に保母さん萌えから遠くなったぞ! 今お前は『よしよし』と言って頭を撫でるべきなんだぞ! 無限の包容力で雄常を包んでやるべきなんだぞ!」


ロボ娘「黙れ。そもそもお前の話など聞いていないロボ」


萌神「だが聞け! 人は生きていくために苦難を背負うのは必定! 学業、勤労、家族間サービス、友人・恋人・職場関係等、どんなときにも悩みという鎖はつながっている!」


萌兄「(ガラガラ)こんな事情から、生きることは苦痛そのものと主張する人がいるのも分かるよね。でも苦難や困難ばかりでは人は生きていけないんだ。そんな毎日が続くときあるものを思い出すのさ」


萌神「過去、子供時代に可愛がって甘えさせてくれた保母さんのことを! 頭を撫で、自分を受け止めてくれる! わがままを聞いてくれる存在を!」


萌兄「だからこの萌えは回帰的でありながら、皆既的であると言えるだろうね。だから大人気なのさ」


ロボ娘「寝言を言うのは永眠してから言えロボ」


雄常「代わりに俺を永眠させてくれー……」


雄常、ロボ娘の膝に頭を乗せる。


ロボ娘「お、雄常さん!?」


雄常「すまんロボ娘ー……眠すぎてもう動けんー……」


ロボ娘「……はい、私の膝でよければいくらでもどうぞロボ……」


雄常「すまんー……」


萌神「そうだ! ロボ娘! いいぞ! 膝枕で寝かせるとは、実に保母さん的だ!」


萌兄「雄常くんが落ち着いたら次ボクね」


ロボ娘「断る。お前に膝枕をする義務はないロボ」


萌兄「君の膝枕が欲しいんじゃない! 雄常くんが欲しいんだ! 彼の寝顔を眺めていたいんだよ!」


ロボ娘「それはもっと断るロボ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る