119 夏場の甲子園でよく見られるもの(後編)

萌神「話がそれたな! ともあれロボ娘! お前も一緒にチアをやろう! 雄常を応援して応援して、萌えさせるんだ!」


ロボ娘「断る。そんなことをする義務はないロボ」


萌兄「いやいや、それはもったいないよ。応援されて嬉しくない人はいない。雄常くんだってきっと喜んでくれるよ、ロボ娘くんに大感謝してくれるよ」


ロボ娘(こいつの言っていることはムカつくが、一理はあるかもしれん……それに、雄常さんから感謝される、か……)


妄想中


妄想雄常『ロボ娘、応援ありがとう! とっても嬉しかったから俺もロボ娘を応援するよ!』


妄想ロボ娘『何を応援してくれるのですかロボ?』


妄想雄常『今日の夜の運動会をさ!(キラリーン☆)』


妄想ロボ娘『もうっ! 雄常さんはエッチロボ!』




ロボ娘「……いいだらう。私もやるロボ」


萌神「(もし私が心を読めると知ったら今度こそ殺すだろうな……)ようし! それでは我々3人で応援の練習をしよう!」


萌兄「じゃあボクが音頭を取るね! ……こほん。フレー! フレー! 雄常! それっ!」


萌神・ロボ娘『フレフレ雄常! フレフレ雄常!』


萌兄「ガンバレー! ガンバレー! 雄常! それっ!」


萌神・ロボ娘『ガンバレガンバレ雄常! ガンバレガンバレ雄常!』


管理人「(コンコン)あのー、波野さん? 波野さんですよね? 波野さんであってくださいね? 大声を出すのはちょっと……」


ロボ娘「やっぱりこれ応援団の気がするロボ……」


萌神「いんだよこまけえことは! とにかく声だ! 腹だ! 全身だ! 心が叫びたがってるんだ! それを叫べー!」


萌神「雄常!」


ロボ娘「雄常さん!」


萌兄「雄常くん!」


一同『ガンバレー!!』


管理人「(やっぱり誰もいないのに声だけが……)う、うわあああああ!」

(管理人、逃げ出す)


萌神「あれ? 誰か来てた?」


萌兄「ボクは見てないよ」






雄常「管理人さんから『これ持ってって! 絶対離さないで!』と言われてお札と数珠と十字架もらったけど何かあったの?」


萌神「知らん」

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