107 似て非なるもの(素直クール編)

萌神「ぐへへへ……なあスケベしようや……」


ロボ娘「雄常さん、排除の許可を。こいつを殺します。今のこいつは存在しているだけで迷惑です。そしの死体を天界に連れていきますロボ」


雄常「落ち着けロボ娘。どうせいつものことだから。萌えの発作、略して『モッサ』が始まっただけだから」


萌神「なんだその変な造語! ごろも悪いし覚えづらいしで最悪だぞ! それにこれは重要なんだぞ! これを立派に改変することで立派な萌えになるんだぞ!」


雄常「ええー? ほんとにござるかぁ?」


萌神「本当だ! 最近台頭してきたものであり、今ではすっかり市民権を手に入れた萌えに変わるのだ! その名は素直クール!」


萌兄「(ガラガラ)人は恥を感じる心があり、そのとき赤面する。これは無双の魅力を持つものなのさ。男女どちらにも相通じるこの赤面への萌えは、最早改めて語るまでもないだろうね」


萌神「しかし萌えとは大空を羽ばたくトリが如く、もっと自由なもの! 赤面しなくても萌えはあるのだ! それを結実させたのがこの素直クールなのよ! そして次に雄常は『前に話したクーデレと似てるのか』という」


雄常「前に話したクーデレと似てるのか……はッ!」


萌神「ふははは、長い付き合いとはいえ、ここまでの見事なリアクションをありがとう! そして解説を続けよう!」


萌兄「この萌えは滅多に赤面しないのさ。その代わり、他の人間が真っ赤になりそうな恥ずかしい台詞を素面しらふで言ってくるんだ。常時想い人に対してデレているんだけど、そのデレが直球にして素直だから素直クールというんだ」


萌神「そうだ! だから先ほどの台詞も変わるのだ! 不審者感丸出しの台詞だったそれが、素直にクールにかかればあら不思議! 多少改変するが意味こそ同じで、萌え萌え感満載の台詞に変わるのだ!」


雄常「具体的にはどう変わるんだ?」


萌神「こうなる! 『あなたと合体したい』」


雄常「CMで流れてお茶の間が凍り付きそうな台詞はやめようか」

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