102 男のロマンにして夢(後編)
萌神「という訳で遅ればせながらこの萌えを今実践します! 雄常にこの格好で迫り、私の悲願を達成します!」
萌兄「ということはそのままベッドインですか!? yes/no枕ですか!? 回転ベッドですか!? 録画していいですか!?」
萌神「勿論それもします! しかし私は形だけの萌えが嫌いです! だからこそ今の私はエプロン装備のためにやるべきこと、料理をします! その後雄常に迫ります!」
雄常「兄君の台詞にまずツッコもうか。こいつとんでもないこと言ってるから」
萌神「(無視)では料理をしますが、するからには喜んで欲しい! だからこそ大人気であり、家庭でやることは即ち愛情の証ともいえる夕ご飯、サクサクした食感を持つ天ぷらを作ります!」
雄常「ロボ娘、お前の腕消火器になるか? 絶対必要になるぞそれ」
萌神「失礼な! 私はきちんと調べてから料理します! 天ぷらもバッチリです! 必要材料はてんぷら粉と水と野菜と魚介類! それらを揚げれば完成! 衣サクサクにしてジューシーな天ぷらの生誕です!」
ロボ娘「……一応間違いないロボ」
萌神「ふっふっふ、私は萌神幼女ですよ? 下調べも完璧なのです。そんな毒舌が萌えポイントのポンコツロボットとは異なるのです、あなたとは違うんです」
ロボ娘「……イラッ」
萌神「ともあれそんな無愛想娘は置いておいて、料理を作りましょう! 先程あげた材料を全部ボウルにつめ、グツグツに煮えた油の中にフルスイングでダイブさせます! これで完成!」
雄常「……それは誰が教えたんだ?」
萌兄「ボクだ! これぞ芸人として理想的な天ぷらの作り方だからね! さあ、早く実行するんだ! ボクが記録してあげるから!」
萌神「ええ! 幼女、突貫します!」
雄常「……ロボ娘、どうすべきだと思う?」
ロボ娘「『このままながめているのもいいか』ですロボ」
雄常「失敗を学ばせるのも必要かー……」
その後、当然の様にして熱した油が飛び、萌神にかかって大騒ぎしたのは言うまでもない。
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