85 他人の芝生は青く見える

萌神「ロボ娘、お前結婚しろ」


ロボ娘「遺言は3文字まで聞いてやるロボ」(腕を戦艦の主砲に変形させながら)


萌神「お、お、落」


ロボ娘「終わりだ死ねロボ」


萌神「落ち着け! 何も私は雄常と結婚しろと言っていんじゃない! 別に誰でもいいから結婚しろと言っているんだ!」


ロボ娘「なるほど余計に死ねロボ」


萌神「待て! 話を聞いてくれ! お前が雄常を好きなのは分かっている! だからこそ誰かと結婚して雄常の気を引くんだ!」


ロボ娘「……どういうことだロボ?」


萌神「人の女となることでこそ、人を惹き付ける。一見すると矛盾に見えるが人気の高い萌え、これこそが人妻萌えよ!」


ロボ娘「……一応聞いてやろうロボ」


萌神「はっきり言って人妻萌えはあまりにも魅力が有りすぎて、私ですら語りきれん。だが敢えて、無理矢理一言で言うならばこう言えるだろう。『不倫は文化』」


ロボ娘「……検索してみたが、それ本当は言ってないらしいロボ」


萌神「そうだったのか? しかしそんな言葉が浸透してしまったのは事実だ。つまりこれは人という生物がいかに不倫することを求め、それを正当化したいという願望のために流行ったのである、と私は考察する」


萌神「何故なら以前にも語ったが人は禁忌を犯す生き物。法律を、決まりを、取り決めを大なり小なり破るとき、罪悪感と共に目覚める黒い欲望。自分は法律すら超えた特別感、優越感的なものはどうしても感じてしまうものなのだからな」


萌神「そして雄常も人間! ならばこれを好きな可能性は大きい! だからロボ娘! 結婚してこい!」


ロボ娘「だが断る」


萌神「なに!?」


ロボ娘「この天界ロボ娘が別に好きでも何でもないことの1つは、萌神の言うことは絶対に拒否するということだ」


萌神「ジョジョネタかと思ったらそんなことなかった!? お前そんなに私嫌いか!?」


ロボ娘「嫌いではないロボ」


萌神「何だそうなのか」


ロボ娘「殺してやりたいだけだロボ」


萌神「余計ひどかった!」

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