65 神は死んだ的な意味で

雄常「あれ? ドアが開かない?」


ロボ娘「壊れたのでしょうかロボ?」


萌兄「(ガチャ)やあ、雄常くんとロボ娘。今幼女が準備しているから入るの少し待ってね」


雄常「それはいいけど……何かしてるのか?」


萌兄「ふふふ、夫の帰還を待つ妻がやることなんて新婚三択以外ないでしょ?」


ロボ娘「結婚してないから夫ではありませんロボ」


雄常「新婚三択って……あの、何ともいえないあれ?」


萌兄「そう、この行為の起源はどこにあるのか、ボクも幼女も調べたけど出てこなかった。しかしこのお誘いの破壊力、これはどの並行世界に行こうとも爆発的な効力を発揮するであろう、あの新婚三択さ」


萌兄「食事という個体の維持に不可欠な行いか、風呂という日本人が最も好むものか、生物の本能的好意である繁殖行動か。どれをとってもプラスでしかない三択。どの選択肢でも駆け巡る脳内物質っ……! βエンドルフィン……! チロシン……! エンケファリン……! バリン……! リジン、ロイシン、イソロイシン……! さらに全部乗せもできる」


雄常「全部乗せってどうやるんだ?」


ロボ娘「おにぎりを食べながら風呂に入り、奥さんを抱く感じでしょうかロボ?」


雄常「楽しくなさそー」


萌兄「他の動物には無い考える力、選択するという意志を持つ生物、それが霊長類。そんな万物の長にのみ許された行為が新婚三択。それを君にも味合わせてあげよう、そして萌えパワーを出してもらうのさ」


萌神「兄者! 準備完了だ! いつでも入って大丈夫だぞ!」


萌兄「了解だ。さあ、入りなよ。雄常くん」


雄常「……ただいまー」


萌神「あなた、お帰りなさい! 紅テングタケたっぷり入ったご飯にする? 電化製品が落ちて電気が充満しているお風呂にする? それとも……ハニートラップを仕組んでいるわ・た・し?」


雄常「……」


萌兄「うーん、斬新!」


雄常「新しすぎて誰もついてこれないと思う」


ロボ娘「とりあえずこいつニーチェにしていいでしょうかロボ?」

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