61 ボクは妹に恋してない(中編)
??「自己紹介が遅れたね。ボクの名前は
雄常「何故そこで普通の選択肢を出そうとしないのか」
萌兄「単純にお兄さんとかお兄ちゃんじゃ面白くないじゃないか。何だったら全部合体した融合体、お兄さんちゃんきくんやちゃま」
雄常「分かった、兄君と呼ぶから。それでいいから。そんであんたは俺ん家に何しに来たんだ?」
萌兄「うん、それはね……」
萌兄「君の萌えパワーをもらいに来たんだよ」
雄常「!? ……か、体が、うごかない?」
萌兄「動けないでしょ? 幼女にはできないけど、ボクほどの成熟した神になると人間を束縛するなんて容易いんだ。口だけは動かせる様にしたけどね」
雄常「……俺をどうする気だ」
萌兄「押し倒す気だよ。そしてその上にボクが乗りかかる。再現してあげるんだよ。強制的に吊り橋効果を作り出す行い、床ドンをね」
萌兄「床ドン。本来のこの言葉の意味は隣人に対して騒音を牽制する意味で使っていたものであった。だけれども、最近では意味が変わってきた。床と自分の体で、相手をサンドイッチすることを指すんだ」
雄常「俺も前者の方だったら、たまにやられたから分かるぞ」
萌兄「男は力で女に勝る。絶対とは言わないけど、これには多くの人が当てはまる。だからそんな状況に追い込まれれば女性は逃げることはできない、いわばまな板の上の鯉の状態になる」
萌兄「そんなことになれば否応が無しに緊張し、興奮する。しかも視界いっぱいに映るのはイケメン男子。呼吸や心臓の鼓動で触覚が大多数刺激される。さらに昂りは加速し、最終的にそれが熱情へと転換される」
雄常(確かにこんな美男に迫られたら、落ちる女の子の一人や二人出ても不思議じゃないな……)
萌兄「そして最後にとどめの一言とばかりにこういうのさ」
雄常「なんて?」
萌兄「『鼻毛出てるよ』って」
雄常「すごい一発で甘い空気が消し飛んだ」
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