58 ※平家物語です

萌神「私も反省した」


雄常「何を?」


萌神「この間料理しなかっただろう? あれを反省し、お茶漬けを覚えてきた。だから今日から3日間、全食私がお茶漬けを作ってやろう」


雄常「俺もお茶漬け嫌いじゃないけど、そこまでやられると飽きるんだが」


萌神「そう! その飽き! それにより大きな変革を遂げた萌え、それが幼馴染萌えなのだ!」


ロボ娘「超唐突に来たロボ」


萌神「幼馴染はかつてメインヒロインの代名詞とさえいえる属性であった。幼い頃より知り合っている2人、つまり知り過ぎている! そのため素直になれず意地の張り合い、どつきあい、喧嘩友達の様な間柄。しかし最後にはお互いの想いを確認、結ばれハッピーエンドになる。幼馴染にはそのような結末がセットであった!」


萌神「しかしこの世の中は諸行無常、一定のものなど無い! 古事記にもそう書かれている。これは萌えも同様! 幼馴染は今ではサブに多く見られるようになった! そしてメインヒロインと想い人とのやり取りを遠くから眺めることしかできない、切なさを強調する属性へと変化していった! その姿、思わず叫ぶだろう! 『健気な!』と!」


萌神「そして雄常! 今の私は幼馴染み! お前のことを好いているサブヒロインだ! だから今この場でロボ娘といちゃつき、キスでもするがいい! それを私は遠くから眺めていてやろう! それにより萌えを刺激され、萌えパワーを出すがいい!」


雄常「ときに、どんな風に見るつもりなんだ? いつぞやのうさみちゃんみたいに見ても恐怖しか感じないぞ」


萌神「安心しろ、そこらに手抜かりは無い。きちんと『切ない』を表現して見るつもりだ! そして『切ない』とは悲しさや恋しさで、胸がしめつけられるようなものを指す!」


雄常「ほうほう」


萌神「なのでまずは形から! 私の胸を縄できつく縛るんだ! 物理的に胸を締め付けることで自然と呼吸も荒くなる! そんな表情でお前を見てやるぞ!」


雄常「萌神、それ幼馴染ちゃう、変態や」

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