46 悲しみの無効へ(後編)
萌神「しかしどうした? 普段のお前らしくもない。正直これまでのお前の対応を考えるにこの萌えはあまり期待していなかった。だからどーでもいいかのような対応をするかと思ったら、ここまでもてなしてくれるとは……」
萌神「これはあれか? 私という偉大な神を不幸にしてしまったことから、神罰を恐れてそれを取り消すためにご機嫌伺いをしたのかな? 心配せずともこの萌神、そこまで心は狭くはないぞ。精々ここまで私の労力を無駄に使わせた罰ということで、お前が死んだとき地獄に突き落とすだけだ」
ロボ娘「雄常さんへの誹謗を確認、破壊するロボ」
雄常「ロボ娘、そんなことしなくていいぞ。実はそうなんだよ」
雄常「最近階段で転ぶしお金落とすし、レポートに再提出言われるわでろくなことが無くてな。そこにお前達から『不幸だ』なんて言われたからバチが当たったんじゃないかと思ってな。これはやばいと思って早速媚を売ったって訳なんだよ、ははは。現金な男だよな」
ロボ娘「……おかしいです。透視装置を使っても雄常さんのどこにも怪我は見当たりません。財布の金銭も特別減少を確認できません。それにここ最近のレポートは私も確認しました。どれをとっても質の低いレポートはありませんでしたロボ」
ロボ娘「雄常さん、本当なのですか? 本当にそのような不幸があったのですかロボ?」
萌神「ロボ娘。そこまでにしておけ。不幸を深く聞くのはやってはいけない場合が多い。雄常がそう言っているんならそれが事実なんだ。そう受け止めてやれ」
ロボ娘「お前の命令など聞かん……だがほかならぬ雄常さんに関すること。これ以上は何も聞かず受け入れますロボ」
雄常「……ありがとな」
雄常(俺はお前達に演技であっても『不幸だ』なんて言って欲しくないんだけど、さすがに恥ずかしくて言えないよな……)
萌神(……心読んでしまったんだけど、ここは知らんぷりしてた方がよさそうだな)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます