42 Caution language from Abroad(外国語には気を付けよう)

萌神「雄常よ、お前は仕事ができる女は好きか?」


雄常「嫌いではないがな」


萌神「ならばこの萌えの素質ありだ! 見るがいい我が姿を!」


雄常「スチュワーデス、てこの言い方は古いか。客室乗務員かそれ」


萌神「そうよ! 古来より、女性は家にいて家庭を守れと言われてきた。しかし時代は変わった! 女性も社会に出て活躍を求められてきた近代! それのさきがけであり花形であり至高であるのがキャビンアテンダント! CAとは時代に対する反骨の萌えであると言えよう!」


雄常「反骨の相があるなら切った方がいいのか」


萌神「やめて馬岱マジやめて!」


萌神「ともあれこの萌えはできる女を、格式高く格好いい女性が自分を頼ってくれる、自分に甘えてくれるズレを楽しむ萌えと言えるだろう!」


雄常「確かに仕事できる人が不意にしなだれかかって来たら、ドキッとするかもなー」


萌神「おおおおお! やはりその素質がありだ! ならば今すぐお前にもたれかかってやろう! そして私に萌えパワーを寄越すがいい!」


雄常「でもお前CAの仕事できるのか?」


萌神「当然! 飲食物の提供や毛布を配ったりするぞ!」


雄常「CAって身長いるって聞くけど大丈夫なのか?」


萌神「無用の心配だ! 萌えの前に不可能は無い! 身長を伸ばすなど朝飯前よ!」


雄常「いつも笑顔でいられることが必要らしいけど大丈夫か? いつかの時みたいにアヘ顔じゃ駄目だぞ」


萌神「私を誰だと思っている? 萌えの神だぞ? 人を安心させる笑顔くらい浮かべられんでどうする!」


雄常「(じゃあ何で以前アヘ顔晒したんだろ)へー、今初めてお前がすごいと思った」


萌神「ふふん、私のすばらしさを今更分かったか。サイン書いてやろうか?」


雄常「いらん、てことは英語もペラペラか」


萌神「当然! できるに決まっている!」


雄常「ほうほう」


萌神「例えばcool guy。和訳すれば冷奴! どうだ完璧だろう!」


雄常「思わぬ伏兵の存在でCAが無理だと分かった」

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