30 必殺! 刺客人!(後編)

ロボ娘「私は神から迷惑をかけた萌神を連れ戻すように命令を受けた」


ロボ娘「その命令を果たさずして存在していてはいけない」


雄常「……何でだ?」


ロボ娘「私は神に作られたロボットだからだ。神の命令を果たせぬロボットに存在価値も場所も無い」


ロボ娘「だから私は萌神を連れ戻さずに、天界に帰ることはできない」


雄常「……じゃあここにいるってのはどうだ?」


ロボ娘「え……?」


雄常「存在しちゃ駄目、つうならここにいるってのはどうだ? ここでは命令を果たす果たさない関係ないんだ。好きなようにいていいんだ」


ロボ娘「でも……それは、私が、命令を果たしていないことに変わりはない」


雄常「だったら命令を果たせるまでここにいればいい。人に迷惑をかけた萌神を見つけるまでな」


萌神「お、雄常!」


雄常「お前は迷惑かけてないんだ。だから胸はっていれば大丈夫だ。で、どうなんだ?」


ロボ娘「それは、あなたに迷惑が」


雄常「今さら1人養うのも2人養うのも一緒だ。金も何とかするさ」


雄常「で、どうなんだ?」


ロボ娘「………………いいのか?」


雄常「……何がだ?」


ロボ娘「私は、ここに居ていいのか……?命令を果たせないのに……」


雄常「居ていいのか、じゃない。お前が居たいのか。それが大事なんだよ」


雄常「自分を過小評価するなよ。お前は自分にある責任を分かってんじゃんか。それを分かってる分お前は立派だよ」


ロボ娘「………………」


雄常「で、どうなんだ?」


ロボ娘「………………い、たい……です……」


雄常「決まりだな。」


雄常「さて、じゃあ今日は御馳走にするか。萌神、ロボ娘、何か食いたいのあるか?」


雄常「なんせ、今日は家族ができた大切な日だからな。盛大に祝おうぜ!」

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