ドラゴソク工ス卜Ⅷ 雄常と萌神とロボ娘と狭いアパート(三位一体で暮らしてます)
31 語尾砂漠
ロボ娘「……何だと?」
萌神「だからそういう喋り方ではいけないんだ。語尾に何かをつけて喋らなければ萌えが成りたたんのだ」
ロボ娘「……お前の言っていることが分からん」
萌神「分からんのかロボ娘、これこそ恐らく萌えの原点、語尾萌えなのだ!」
ロボ娘「……」
萌神「語尾萌え……古くは『うる星やつら』に、そして今なお存在し、リアルに輸入されるほどメジャーな萌え、それが語尾萌え!」
萌神「『~だっちゃ』、『~にょ』、『~だってばよ』、『~ダッシュ』、『~きゅん』。様々な形で存在し、男女を問わずして心を揺さ振る、最早この萌えは起源にして頂点と言わざるをえんな」
ロボ娘「……それで、私にどんな語尾を付けて喋れと?」
萌神「うむ、語尾萌えが主流な世の中だが、取って付けたような語尾では意味が無い。何か自分に関連した語尾でなければ人は萌えを抱くことはできん」
萌神「ゆえに、ロボ娘! お前の語尾は『~ロボ』でどうだろう!?」
ロボ娘「……ロボ?」
萌神「うむ、それでは、私はロボ娘です。と言ってみろ!」
ロボ娘「私はロボ娘です」
萌神「ロボを忘れてる!」
ロボ娘「私はロボ娘です……ロボ」
萌神「いかんいかん、それでは誰も萌えんぞ。もっと自然に言う感じで!」
ロボ娘「私はロボ娘ですロボ」
萌神「固いなぁ、丁寧語で飾りっ気が無いのがいかんのだな。私はロボ娘です♪ロボっ☆うん、これなら中々いけるな。声は田村ゆかりボイスで頼むぞ!」
ロボ娘「よし、それでは……」
雄常「よー、ただい」
ロボ娘「私はロボ娘です♪ロボっ☆」
雄常「……」
ロボ娘「……」
萌神「おお! 雄常よ! どうであった⁉ ロボ娘入魂の萌え表現は⁉ 今度こそお前の琴線を」
ロボ娘「ろ……」
萌神「ん? どうした?」
ロボ娘「ロボロボロボロボー!」
萌神「あ、おい、どうしたロボ娘!」
雄常(懐かしいなぁ、メダロットを思い出す……)
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