第145話 突然の悲劇
悲劇は突然訪れた。
兄は僕が躁状態なのを見抜いていた。恭子が僕の家に泊まりに来た翌日の朝、いきなりベンツに乗り現れた。
病院に行くぞと僕を車に押し込んだ。
恭子を家に残したまま病院へ向かった。姉さんが入院している生田病院だ。僕は生田病院に通院していた。主治医はユン先生だ。
取りあえず一週間様子を見ましょうと言われ「また取りあえずですか?本当に一週間で退院出来ますか?」としつこく聞いた。
僕は久しぶりに精神病院に入院する事になった。別のフロアには姉が入院していた。
一番驚いたのは恭子だろう。
僕は電話で恭子に謝り許しを求めた。電話じゃ嫌だと言いメールでのやり取りになった。
「精神障害者だと知っていたら最初から付き合わなかったのに!なぜ黙っていたの?嘘つき」
僕は必死にお詫びのメールを恭子に打った。
「あなたとは二度と会いません。さようなら」
ツレない返事しか来ない。
諦めるしか無いかな。それにしても兄はなぜいきなり来た?いきなり入院は無いよな。僕にはなすすべが無かった。
兄は恭子の待つ家に戻り話をしたらしい。恭子は兄に噛みついたらしく「スッゲー女だな」と僕に言った。
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