第82話 実業団バスケット

 バスケットは、鈴木さんの紹介で東新電気に入部してプレーしていた。森も同じように入部していた。


 練習は火曜日、木曜日の夜十八時からと土曜日の午後十三時から。日給研に加盟してから時間に余裕が出来ていた。


 東新電気は、関東実業団リーグに加盟していて三部から二部への昇格を目指している。神奈川ではベスト四に入る実力があり、神奈川代表で関東大会に出ていた。


 練習初参加の時、スピードの速さについて行けなかった。ヘッドコーチは、臼倉さんと言った。身長は低かったが、全日本代表の候補にも名が出たと言う程凄いプレーヤーで、試合にも出ていた。 


 女子部と合同で練習をしていた。僕は、高校を卒業したらもうバスケットは出来ないと思っていた。


 リーグ戦の他に、川崎市民大会が年三回ある。神奈川での市民大会で、川崎は一番レベルが高いと言われていた。参加チームも多く激戦区だ。


 この大会で、東新電気は常にベスト四に入っていた。一回戦、二回戦は百点ゲームで勝つ事が多く、僕と森も試合に使ってくれた。


 学生時代に無かった勝利の味をかみしめていた。

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