第18話 頑張れ身体障害者!

 学校の成績は、どんどん落ちていった。


 バスケットの試合は行かせてもらったが、身体が鉛の様に重く動かない。 


 店の手伝いを、二十二時までやり続けるのはかなりきつかった。勉強もおろそかになっていた。


 ある日のバスケットの試合でヤジが飛んだ。


 「頑張れ、身体障害者!」


 僕の事だった。体の力が抜け、頭の中が真っ白になった。


 「昇、何をやっているのだ!動け!どうしたんだ!」


 仲間から声をかけられるが、身体の力が抜けて動けない。

 

 ミスを連発したが、ヤーさんは僕を試合に使い続けた。


 試合は接戦の末負けた。


 僕の弱さが出た。


 仲間に申し訳なかった。試合の後、悔しくて泣いた。


 僕達の中学三年での公式戦は、一度も勝てなかった。夏の大会は、1回戦負けでそれを最後にバスケット部は引退した。


 野球部は、浜田をエースとして、川崎の大会を準優勝して神奈川県大会に出場。1回戦で、その大会を制した中学に1対0で負けていた。

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