短い話を読み進めていくうちに、じわじわとこみ上げる面白さに病み付きになっていく、そんな作品です。よくある言葉遊びもあれば、「そう来たか」という新鮮な発想もあり、次の小話が気になる一心で一気にページを進めてしまいました。良質なショートストーリーは眠れない夜のお供に最適です。ぜひご一読を。
よくここまでの不思議で不気味で恐ろしい濃厚な世界を短く読みやすくまとめられるなあと驚きました。タイトルからは想像もできない背筋に嫌なものを走らせる世界が詰まっています。ホラーだけでなく奇妙なお話もあり、とても面白いです。ショートショートなのでちょっとした合間に読めるのですが、深い世界に捕らわれると早く次が読みたくなってしまってソワソワします。タイトルの付け方もシンプルゆえにとてもうまいなあとその手腕に惚れ惚れしますね。
文章から言葉のニュアンスを汲み取ると、平穏なタイトルからは想像できない物語が展開されます。理解した時は、閃きと同じ快感と、青ざめるような恐怖を味わえます。
駆け抜けるような疾走感気付けば自分の脳内も疾走していた。極上のショートショートを堪能させて頂きました! ショートショートは才能ある人じゃないと書けないですね。
全体的に食べ物の話でまとまっておりますが、ただのブラックユーモアだけに収まりきれない何かがあります。
非常に振り幅の激しい短文の羅列でありながら、どこかレトリックで、どこか深く心に切り込むような感じがする。 それらに一貫性を感じられるように思うのだが、よく考えるとそうとは限らないとも思う。 これはおそらく、その人の成長過程や生活環境で大きく感じ方の変わる類の作品だ。 だから、それぞれが読んで確かめてもらうしかないだろう。