第9話 別れ

しばらくしてりゅうから、海外勤務になりそうだと打ち明けられた。

「向こうに行ったら何かと忙しいし、みなこと話してる時間もなくなるかもしれない…」

「そうなんだ…。そうだよね。」

そう答えるのが精一杯だった。


これから、りゅうとのやりとりができなくなる…

そんな…。

考えてもみないことだった。

だけど、りゅうの邪魔をするわけにもいかないし、そんなの嫌だと言って、りゅうを困らせたくはなかった。


もしかして…

海外勤務なんて嘘で、私との関係を終わりにしたいとか、他に私のような女の人と繋がってるのかとか…考えないでもなかったけど、それがもしりゅうがついた ‘優しい嘘’ なら受け入れるしかないとも思っていた。

落ち込んだ気分のまま過ごした数日間…

どんなに考えても二人が離れるということは、変わらない真実だった。

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永遠の絆 はなつきみぃこ @B_NASU

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