第2話



むかし、むかし。

この世界の人間は五つの民に分かれていました。

火の神を崇める、『火の民』。

水の神を崇める、『水の民』。

土の神を崇める、『土の民』。

風の神を崇める、『風の民』。

雷の神を崇める、『雷の民』。


その内の四つの民達は仲良く暮らしていましたが、

雷の民だけは、他の民との交流を絶っていました。

雷の民には、他の者の干渉を許さない掟があったのです。

ある日、この世界に魔王が侵略してきました。

四つの民は互いに協力し合い、なんとか侵略を防いでいましたが、雷の民は他の民との交流を絶っていたので、助けが来ず、やがて滅んでしまいました。

その後の雷の民達の消息を知る者は誰もいませんでした。

地下に逃げ込んだとか、魔王軍に亡命したとか、別の世界・・・・に子供を送った、と言われています。

そしてその300年後、今度は別の世界から国がやってきました。

何でも、魔物がやってきたので、逃げ込んできたと言うのです。

その国は、この世界よりもずっと発展していました。

いつしか、その国は世界と中心となっていきました。

その国の者は自分達の国の事をこう呼んでいました。










"日本"と。



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『正義』の仮面を被った【化物】 @nikaido8

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