イビルアイコンプ～魔眼物語の読者が複製の魔眼持ちで転生～

おまけ イーサンという人

　一歴史家という視点でイーサンという人を一言で表すのは難しい。エル・ウルスへの復讐を成就させた復讐者であり、エル・ウルス大戦を裏で操った謀略家、一代で財を築いた富豪。

　レイメイ独立戦争やマルセル王国の異界事件で活躍した歴戦の指揮官であり、またメムピスの発展の礎を築いた内政家にして現在の列強諸国の連合を作り上げた政治家でもある。

　一個人としてはどうだろう。彼は良く仲間を心配するエピソードが多く。非常に多芸多才であらゆるスキルを所有していた。戦闘では攻撃魔術やゴレームの召喚を得意としてまた剣もそこそこ扱えた。

　彼曰く、近接戦闘ではアポスに劣り、守る事に関してメテルに負け、魔術戦の駆け引きではソウトに及ばず、持久戦ではノスに、アイテムの扱いではエルシスに、指揮官としてはコンネイに、運が絡めばクナピムカにそれぞれ勝てないからバックアップに回っていた。

　このインタビューは奥義級の禁術を複数同時に連射できる圧倒的火力を持つ彼を知るものとしては信憑性が乏しい。

巷ではその風貌、眼帯を愛用していた事、復讐者という肩書から十四歳前後の年頃に人気が高い。

まだまだ彼への研究はつきそうもない。

　アカツキ皇国魔術学院歴史家フジワラの覚書より