第49話 お前は人間のクズだ

 法王とは、かつてスヴァルトの統率者、不死王シグムンドを打倒した英雄シグルズ、それを支えた一人の司祭を起源とする、このグラオヴァルト法国の元首の名である。

 自由と公正を愛するアールヴの統率者にふさわしく、それは血筋によらず、ただ民の支持と実力でもって選出される。

 ただそれでも、まさか一千万人を超える全ての国民に投票させる訳にはいかない。そんなことは物理的に不可能だ。集計するのに何年もかかってしまう。

 故に選挙権は各司教区の代表の司教と、中央の法王府で各部門を統括する枢機卿ら、法王軍にて各軍団を統括する竜司教など、計百数十名の三分の二以上の支持でもって良しとされた。

 一千万人の意見がわずか百数十名の意志で決定されてしまうのである。ならばその少数を買収や脅迫でもって味方につけようと考える者がいても不思議ではない。

 十年前の法王選挙、本命は別にいたが、次席に甘んじていたベルンハルト枢機卿は自らが玉座に座るべく、ファーヴニルの言う仇敵、スヴァルトと手を組んだ。

 彼は公よりたっぷりと渡された資金援助を駆使して、選挙人たる司教らを買収、また薄々とスヴァルトの勢力強大化を感じていた、スヴァルトと国境を接する東北地方の司教区の司教を、自らに味方をしないのならばウラジミール公をけしかけて戦争を起こすと恫喝、次々と味方につけていった。

 しかし、後知恵で考えてみれば、ベルンハルト枢機卿はウラジミール公の掌で遊ばれていたに過ぎなかったのかもしれない。

 彼が何者かに暗殺された後、協定を無視して侵略を開始したスヴァルト軍は易々と国境線を突破した。防衛を指揮する司教らはベルンハルト枢機卿の約束を信じきっており、完全に油断していたのだ。アールヴが支配権を奪われた、ルーシ戦役の始まりであった。


*****


スラム街・銀の雀亭前―――


「ご覚悟を……姉上、いや、アーデルハイド!!」

「実の姉に対して随分な言い草ね、リヒテル」


 まるで極寒の、ルーシの大地のように空気が凍り付いていた。精神が、肉体が衰えた者から死に逝く、白銀の地獄。

 そこに助け合いの精神はない。先に堕ちた者が生き残った者に食われる。食糧にされ、糧になる。原初の秩序がそこにある。


「はっきりと言えば、失望したよ。病で衰えているとは思っていた。頭領としての力量がなくなっていると見抜いていた。だがまさか〈夫同様に〉スヴァルトと手を結ぶとは……お前は命を懸けて戦っている戦士全てを侮辱しているのだ」

「命を懸けることがそんなに大事ならば自害なさい。命を懸けることは、そんなに誇らしいことではないのよ」


 同じ母の腹から生まれた二人の姉弟、だがその血の絆のなんと空しい事か。互いが互いの全てを否定し、生命すらも奪おうとしている。そして二人に挟まれた娘であり、妹でもあるテレーゼはただ目を瞑り、沈黙を守っている。

 それをどう解釈したのか知らないが、仮面の男、グスタフはもはや茶番はこれまでとその素顔を晒し、彼女へと説明を始めた。


「テレーゼ、お前の母と兄の喧嘩はついに殺し合いになってしまったようだぜ。これから起こることを見るのは肉親として辛いだろう。東の門の衛兵は買収してある。先に行け、俺らも後で追いつく」

「グスタフ……いつの間に隻眼になったのか。戦傷か?」

「カッコ良くなっただろう、リヒテル。という訳でそこにいる娘はこちら側だ。黙ってよこしてくれないか」

「断る……貴様らが迎えるのは破滅のみだ。大事な妹を巻き添えにさせるものか」

「そうかい、そうかい。では力づくだ……ツェツィーリエ!!」


 グスタフはリヒテルの命令を待つファーヴニルを除いた、この場にいる人物、最後の人物に声をかけた。彼はツェツィーリエがただの医者ではなく邪悪な死術士であることを知っている。彼女が術を用いて隙を作り、テレーゼをかっさらう。彼はそう考えたのだが、それよりも早く動いた人間がいた。


「む、テレーゼ!!」


 その意図を瞬時に理解したリヒテルはテレーゼを気絶させるべく剣を薙ぐ、傷つけないように剣の腹を使った以外は手加減抜き、本気の一撃だった。

 神速と称したくなるような、それは屈んだテレーゼの顔のすぐ横を通り過ぎ、蒼い髪を数本、斬り落とす。だが、それだけだった。

 テレーゼはそのまま剣の範囲外まで疾走し、アーデルハイドの前に立つ。彼女を守る形だ。


「……私の本気の一撃を一度でも躱したのはヴァンのみであった。お前で二人目だ」

「せっかく生きて帰ってきたのに、おかえりなさい、も言えないお兄様の味方はしなくてよ。ヴァンもまあ、いつもの無表情だったけど、びっくりして剣を落としていたので許します」


 リヒテルの驚愕をテレーゼは察せなかった。ただその稚気にわずかにリヒテルの口元がほころぶ。アーデルハイドはそれではすまなかった、娘に悟られないように上を向いて目頭を押さえる。涙に耐えていた。


「よくわからないけど、お母様、後で説明してくださいね、私はお母様に味方します」

「……」

「お母様は涙を我慢するのに忙しいようだぜ。ま、病み上がりはすっこんでいろということだ。おい、リヒテル、十年前の決着をつける時が来たな」

「十年前の決闘は私の勝ちだ、既に勝敗は決まっている。ましてや堕落したお前では私の相手は務まらんよ。愛した女を殺した男に仕えることに決めたお前にはな」

「お前こそ理解できないぜ、他人のために全てを捧げると抜かしたお前はな、誰よりも他人を犠牲にしているんだ。なぜそれに気付けない」


 軽口を叩きつつ、リヒテル、グスタフの両者は互いに互いの戦力を比較し始めた。

 リヒテルの剣を避けたとはいえ、テレーゼはリヒテルの実力に劣る。アーデルハイドは病で力を失い、つまり、アーデルハイド側でリヒテルに対抗できるのは本人の言を信じれば、グスタフだけという見方もできる。

 だが、リヒテル側もそう安心できるわけではない。実の所、彼が率いるファーヴニルは自前の戦士ではない。アーデルハイドの策謀を察知した彼は急遽、徴兵した彼らを連れてきたわけだが、その実力を測る時間がなかった。 自信があるということだが、まったくの弱兵と言う可能性もある。あっさりグスタフに返り討ちにされては戦うのリヒテルのみ、つまりは一対一。その間にアーデルハイドとテレーゼには逃げられてしまうだろう。


「……安心してくだせい、俺らには〈王の力〉がある。あんなスヴァルト貴族一人、簡単に殺せますぜ」

「そうか、頼んだぞ」


 リヒテルが目くばせすると、後ろに控えたファーヴニル十数名は、粉状の何かを飲み込むと腰の鞘から漆黒の剣を抜いた。


「なんだ、大麻で痛みを忘れようと言うのか、まったく、この前の決死隊といい、何といい、リヒテルの部下は本当にロクデナシ揃い……そんなもので俺に勝つつもりか」


 グスタフは黒い剣を持つファーヴニルらを鼻で笑った。しかし油断はしない、それどころか目は笑っていなかった。

 なぜならば、彼らの前に立つ、死術士、ツェツィーリエが口元をほころばせていたからだ。次の瞬間、彼らファーヴニルのさらに後ろから何かが音を立てずに這い寄ってきた。


「なっ……!!」

「死術士の屍兵?」


 驚くグスタフとは対照的に、アーデルハイドはその仰々しさと裏腹のさして驚くべきことではないその物体に落胆したように溜息をついた。別に驚くことではない、そして脅威としても低い。

 死術士が扱う屍兵は確かに耐久力には優れているものの、自ら思考しない彼らはしょせん、腕力頼みであり、二流以上のファーヴニルならば撃退はそう難しいことではない。

 事実、かつてグスタフがテレーゼとヴァンに十数体の屍兵をけしかけたものの、ロクに手傷を与えられなかった。

 弟は何をしているのか、もしかして疲れているのか、アーデルハイドはグスタフにそれの排除を命じた。


「グスタフ、剣で薙ぎ払いなさい。心臓部分に種があるから……そこが急所よ」

「どこを斬るって……あれに急所があるのか? 斬って死ぬものなのか」

「お、お母様……あんな、あんな〈影〉みたいなもの、斬れませんわ。ゆ、幽霊?」

「なんですって」


 グスタフにしては珍しく本気で、テレーゼは時たまある、理解が及ばない状況に困惑して、両者の混乱にアーデルハイドはすぐに思い至った。

 自分には見える。しかし……〈二人には見えていない〉。


「俺らは王の力……不死の影を操る術を得た」

「これこそ、スヴァルトを討ち滅ぼす、神の御業」

「さあ、斬って見ろ、スヴァルト」

「言いたい放題、言いやがって!!」


 グスタフは挑発に乗ったのか、それに対し、剣でもって対抗した。大剣を用いれば鎧ごと人体を二分する強大な膂力、それはただのカトラスであっても健在である。それは影を胸から左腹にかけて斜めに両断する。だが、わずかに心臓の種を逸れていた。

 それはまるで水か何かでも斬ったように、何事もなかったように傷が塞がれる。斬られたという事実が抹消されたかのようだ。


「ちっ、やはり斬っても死なないか」

「少し、逸れたわね。次は右に少しずらして……」

「無理を言うな、アーデルハイド。お前にはどう見えているか知らないが、俺には黒い影にしか見えない。同じところに斬るのでさえ、難しいぜ」

「な……」

「無駄だよ、アーデルハイド」


 今まで沈黙を貫いていたツェツィーリエが徐に語り始めた。その顔は常の退廃したものと変わらなかったが、どこか興奮しているようにも見える。研究者が自分の作品を発表する、堪え切れない興奮が漏れだした歪な顔であった。


「僕の影は一般人には見破れない。一種の幻覚でね、対峙した者はその正体を意識できないんだ。相手が少数の場合は無敵だよ。影の波に襲われて生命を奪われる」

「ツェツィーリエ……貴方、まさか!!」

「アーデルハイド、残念ながらお前の侍医は私に寝返った」

「ごめんね、アーデルハイド。僕って、ほら、誘惑に弱いから……研究費と検体を用意してくれるって言われたら断れないじゃない」


 側近の裏切りに動揺を隠せないアーデルハイド、それに同情も配慮もなく、リヒテルは冷厳に言い放った。


「分かるな、お前に施された治療、投薬、途中から全て私の指示であり、それには死術も関わっている。もうお前は私に逆らえない」

「な、貴様……実の姉の体に、何を!!」

「姉上が悪いのですよ、やれ、ツェツィーリエ」

「分かったよ」

「リヒテルぅぅぅぅぅ!!」


 ツェツィーリエは一言、呪文を唱えた。その瞬間、アーデルハイドの体が石膏像のように硬直し、ビクビクと痙攣した。だが斃れない。まるで虚空に縫い止められたように屹立する。その口から吐しゃ物を撒き散らし、しかし吐き出されたそれは漆黒だった。


「……」


 無音のままに行われる変化、その事実が一層、不気味だ。

 肌もまた黒く染まる。スヴァルトのような褐色ではない。光を飲み込む、深淵の黒であった。まさしく〈影〉のように。


「ツェツィーリエ、気絶するだけではないのか。私はそう指示したはずだが……」


 姉の狂態にリヒテルは己の動揺を抑え、ただ純粋な疑問として死術士に問いかけた。それに対し、死術士はまるで出来の悪い生徒に対するように丁寧に答える。


「何を言っているのだい、リヒテル。死術士である僕が〈自分の作品〉の手を抜くはずがないだろう?」

「何……!!」

「影の実験は元々、不老不死の実験の副産物なのだよ。本当は影を操るのではなくて、自らが影になって永劫を生きる」

「もういいわ、ツェツィーリエ……その愚弟では理解できないでしょうから」

「アーデルハイド!!」


 今度ばかりはリヒテルも驚愕を抑えきれなかった。そこにはテレーゼがいた。違う、アーデルハイドだ。漆黒の髪に、それよりやや薄い黒い肌。年齢は二十代半ばを過ぎたばかりだろうか。テレーゼによく似たその女性からは禍々しいオーラが立ち上っていた。


「肉体は最盛期にまで戻り、さらには影の力で不死の力をも持っている。完璧だ、これこそ〈ザクセンの斬り姫〉の再来。ヒルデスハイムで手に入れた百の生命、その半分を使ったかいはあった。僕はやはりてんさ……おぁぉぉ!!」


 歓喜するツェツィーリエの胸ぐらを掴んだのは憤怒したリヒテルだった。己の迂闊さ、冷酷さ、肉親を裏切った罪悪感、されらが合い混ざって、ただ怒りとして、ただの八つ当たりとしてツェツィーリエにぶつけた。

 その理不尽さを理解してはいても、自分を止められなかったのだ。


「お前は人間のクズだ!!」

「それ、褒め言葉? 嬉しいな」


 あくまで我道を行く死術士を見限り、リヒテルは血を分けた姉と対峙する。それが死術によるものであれば、恐らく、影は通用するまい。

 テレーゼは母親であるアーデルハイドの味方だが、急転する事態についていっていない。ただ茫然と立ち尽くすのみだ。

 そしてグスタフ、口を抑えて目をそらすその仕草は〈昔からの〉癖だ。つまりは邪魔立てしない、邪魔する者も許さない、という意思表示。

 奇しくも、決闘と言う形となった。盗賊あがりのファーヴニルは決して相いれない、意見の相違の解決に暴力を用いることが多々ある。勝利こそが全ての正義を推し進める。


「形勢逆転ということかしら、貴方に剣を教えたのは誰だったか思い出しなさい。これが最後通告です。私とテレーゼを見逃しなさい。そうすれば命は助けましょう」

「たかが、邪法を用いたくらいで偉そうな口を叩かないでもらおうか。私は、理不尽な暴力から弱き者を守るためにスヴァルトに剣を向けたのだ。ここでお前に屈すれば、それは私に命をささげた戦士達を裏切ることになる」

「そう、そんなくだらない理由で血を分けた姉の命を奪うと言うのね……貴方なんか、生まれてこなければ良かったのに!!」


 アーデルハイドは死術の効果で若返り、やつれた顔に活力が戻っている。それだけにその激情もまたひとしおだった。

 人間の顔など、所詮、感情という名の業火を隠す紙切れに過ぎないかもしれない。火勢が強まれば、忽ち、燃え上がり、ドロドロとした本性をさらけ出す。氷と炎、リヒテルとアーデルハイドの戦いは、理性と情愛のせめぎ合いでもあった。


「半ば娘のように可愛がっていた妹分が戦死したと知らされた時、私は取り乱した。だが、彼女が生きていたと知った時、私はもはや何の情動も感じなくなっていた。悲しいことだが、アーデルハイド、お前の言葉は今の私を翻意させるのは弱すぎる」


 その瞬間、アーデルハイドはまるで宙を駆けるように真っ直ぐとリヒテルに一足飛びで跳躍した。ボリス侯爵との戦いでリヒテルが幾度か使った、神速の足さばき、だがリヒテルのそれに比べてもアーデルハイドはさらに早い。


「もう、いいわ。これ以上、貴方が何かをしゃべっているだけで虫唾が走るの」

「若返って、幼くなったな。間合いの侵し方が甘い!!」


 アーデルハイドを迎撃するためにリヒテルは前方に真空波を放つ、不可視の刃を、だが、彼女は見えているかのようにギリギリの範囲で躱す。

 テレーゼとヴァンのように伯仲する二人の実力。しかしそこに情けがなかった。それが最大の違い、黄昏は静かに、けれど確実に何かを変えていた。いずれ来る終末の時は近い。終わりの始まりは既に来ていたのだ。


*****


司教府―――


 そこは退廃の渦の中にあった。バルムンクが身内同士で骨肉の戦いを繰り広げていた頃、官兵達が身に余る希望に焼き焦がれていた頃、その場所は何も変わらず、ただ腐臭を漂わせていた。

 積み上げられた金銭、芳醇な酒、意のままにできる奴隷女達、その箱庭のような楽園は

 しかし、内側から外に出ることは難しくとも、外部からの力にはひどく脆かった。

 グレゴール司祭長がスヴァルトであるグスタフと繋がっていた証拠を半ば強引に立証したファーヴニルらが踏み込んできた時、彼の老人は子飼いの司祭たちの乱行を肴にワインを嗜んでいた。

 いくつかの策謀、アーデルハイドやグスタフを出し抜くはずだった。その用意もしてきた。

 しかし、事態の急変に対し、身一つで動いた両者に対して、グレゴールは鈍重過ぎた。金や権力は、自ら動かない。重い荷物を抱えた豚は、ついに猟犬の追跡から逃れられなかった。


「ひっ、なんだ貴様らは……」

「こ、これはグレゴール司祭長の開催した会合でな、我々はそれに応じただけ。逆らえるはずがなかろう」

「いくら欲しいのだ。望む金額を差し上げよう」


 でっぷりと太った神官らは言い訳を並べた順にファーヴニルらにぶちのめされた。気に食わない。機嫌が悪い。そんな恣意的な理由で少女奴隷らを折檻してきた彼らはこれから同じ数だけの仕置きをされるのだ。情けなく命乞いする姿は無様の一言、その中で、唯一、老司祭長だけが平素の姿を保っていた。


「リヒテルの命令だよ、ご足労願おうか、ご老体」

「どのような罪でかのう、わしはリヒテルにこのような仕打ちを受ける程、罪を犯していないはずじゃが」

「呆れたよ、まだ言い逃れするって言うのかい、本当に神官って奴は……まあ面倒だけど、教えてやるよ、あんたはスヴァルトと関係を持った。ちょいと、証拠が不十分だが、それでも罪は罪だ。罰を受けなければならない」


頭にターバンを巻いた、東北部生まれのファーヴニルは心底、この諦めの悪い老司祭長を軽蔑していた。もはや話すことは何もない。


「お前らファーヴニルは本当に愚かしいことをする。言葉も通じ、話も分かるスヴァルトを目先の感情で敵対し、みすみす、利益を失う」

「だから、あんたはスヴァルトに従ったというのか。冗談ではないね、あんたら神官は民衆から金を貰って政をしているんじゃないのかい、その言葉、あんたが踏みつけてきた民衆の前で言ってみろ」

「言ったところで、民衆は理解できぬよ、お前らと同じく、愚かであるからのう」


 憐れむような彼に、だがファーヴニルはそれが例え虚偽の物であっても、剣を突きつけられても毛筋ほど動揺しない老人の胆力は評価した。しかしだからといって勿論、手心は加えない。


「連れていけ、殺したらダメだ、こいつには聞きたいことが山ほどある」


 短く、手下達にそう命令した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る