君まであと······
minor
第1話 出会うとき
仕ある日仕事仲間である、いつもの五人組のその中の一人の家で酒を飲んでいた。すると早くに出来上がってしまった他の四人がふざけて俺に絡んできた。
「優はさー好きになった人とか居ないのー?」
「へ?居ないってそんな······うん。」
「あ、居るでしょ。そういう曖昧な返事する時は優はなにか隠してるもんね。聞かせなさいよー」
「······しゃあないなー。男同士で恋バナとかキショいやろーって思っとったんやけど、そこまで言うなら言ったるわ!」
▼△▼
学校がつまらない
友達と話すのがつまらない
何も楽しみがない
どうしても楽しみを見いだせない
そんな半分死んだような精神の中
俺は生きている
愛想笑いを続け
クラスの中でのムードメーカーを買って出て
そんな人生がつまらなくなった
生きている価値も分からなくなった
明日はどうやって自分を誤魔化そうか
それだけを考えていた
そして······
「あなた、暇そうね?」
▼△▼
「······っ···!!」
体を起こすと見慣れた部屋。充満するフローラルの香り。そして部屋に張り巡らされたポスターの数々。
「なんや、夢か」
俺はここ最近、夢を見ている。しかも同じ夢を何度も何度も。絶望している俺に、話しかけてくる一人の少女。その女の子は俺よりも少し小さいくらい。そして話しかけられた瞬間その夢は終わる。
もしかしたらこれは予知夢で、俺はいつかこの少女と付き合っちゃったりして。
「なーんてな」
そんなうまい話、あったら怖いだろ。
「どしたの優。今日なんか変やない?」
「あ?気持ち悪ないて!俊の方がいっつもヘラヘラ笑うてて気持ちわるいわ!」
自己紹介をするとしよう。俺は
そしてこの隣でヘラヘラ笑っている男子は
「なあ俊、実は」
「お前ら座れー」
「先生やん!じゃあな優。今日も頑張ろーぜー」
「お、おう」
夢のことを話したかったのだが、先生が来てしまってはどうもできない。仕方なく席に座り、連絡を聞いていた。
「······というわけだ。図書委員は昼になったらちゃんと行けよー。」
「げ、俺やんかー。せんせー行ってくれへーん?」
「俺に媚を売るな。昼いけよ!?文句言われるのは俺なんだから!」
クラスの笑いが廊下に響く。これがいつもの風景。
「あ、忘れてたけど今日から転校生が来るから。校内案内も優やっといてくれ。」
「えー!?俺忙しいんだけど!?」
無茶をいう先生やから色々とキツイんよな。
「じゃあよろしくなー」
最悪やー!!
「机も優の隣だから。」
面倒臭いなー。そう思ってた時、先生の後ろにいる女の子を見て俺はすごく驚いた。
「なんで!?ここに居るん·········」
それは夢で見た女の子やった
君まであと······ minor @DragonFruit
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