第99話 デュシャンの制服を考える
デュシャンの制服
デュシャンは、私たちが「男」または「女」として、社会から記号化された存在と考えたその延長上に、デュシャンは、職業自体が、社会が人間にお仕着せる記号と考えた。
シンディ・シャーマンより、60年前だ。
それらの制服はまるで拘束服のように表現されている。
男性が職業の社会的地位によって、自身の存在が定められたかのような傾向が多分にあるのに対して、
その当時の女性の場合、その存在を規定するのは、養う者(主人)を介した社会によってあらかじめ押し着せられた「女」の記号であった。
それは、その記号によって、女性がどのような職業を選ぶか以前に、「女」としての生き方が問題視された。
デュシャンは「大ガラス」で「お仕着せの制服の墓場」として「男」の記号を表象化した。
そして、シンディ・シャーマンは、60年後、*スチール写真によって女性にお仕着せられる「女」の記号を表象化した。
*シンディ・シャーマンの記号 第14話
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