遅らばせながら序文をば進呈仕る。御ゆるりと御覧あれ。
イエス=キリストの生誕から一八〇〇有余年。
私は
というのも、それ程までに、この老齢の身に沸々と
現在、新秩序を打ち立てようとする者共により、欧州全土が戦乱に取り巻かれ、世間は
ですが、それでも、私が今以てして心の中から敬愛する彼の事を、皆さんの御記憶の片隅に押し留めてもらえる事が出来るという行為は、十分に意義の有る事だと自信を持って言えるのです。
私は妖術師を幾人も知っていますし、実際に彼らが魔法を使うのをこの目で何度も見てきましたが、彼ほど慈悲深く、人の役に立った妖術師は他には居ません。というのも、大半の妖術師は悲しいことに、自らの利益を最優先に考えて、他人を利用することに
という私も人の事をどうこう言えた身分ではありませんが、少なくとも悔い改めて、早晩に変節した次第ですので、
さて、余りに堅苦しい前置きは人を無知に陥れるというもの。この位にして、そろそろ妖術師ケストナーの話を始めたいと思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます