第62話 4人パーティとエクストラレベル(3)
「現在表示されている他に入植が維持出来ている場所はあるか」
和己は大まかな事はロビィに聞くことにしたらしい。
「入植はユーラシア中央部の中緯度地域、アフリカ南部等に合計100カ所規模で確認済みです。ただし100年後維持されている可能性が高いものは、残念ながら20カ所程度と見込まれています」
「何故それだけ減るのか理由を知りたい」
「それについては既に事前予測されており、また観察の結果正しいことが証明されています」
中央のパネルが切り替わる。
『まず新たな疾病等により人口の半数は早期に死亡します』
矢印が下に流れる。
『それにより衛生環境が悪化し、平均寿命および新生児生存率が劇的に低下します』
更に続く。
『これにより人口が持続可能な値を割り込んだコロニーは急速に人口を低下させます』
『なお、これらコロニーはこれらの事態を防ぐためのインフラや資源量が十分で無い場合が多いです』
『またこれらリスクのため、一部特権層が旧来の技術を独占する傾向がみられます』
……。
「救いが無いね」
冬美がパネルから目を落としつぶやく。
「でもおそらく、これも計算済みの行動なんだろう。そうだろうロビィ」
「その通りです。それら早期入植民の状況により、疾病対策等を行い、食料等となる種の改善を行う等問題を改善して新たな入植を行うものとみられます」
「そういう訳だ。なおこの状況に対し僕らは手を出せない。元々手を出せない他国領域での話だし時間も外では250倍の速度で過ぎ去っている。こっちの世界で10日も経てば画面の向こうのコロニーの半分は死んでいる計算だろう」
「正確には2500日で外のコロニーの人口のうち42.357パーセントが死亡している計算です」
「酷い!」
「でも僕らは何も出来ない。それが現実だ。このゲームのな」
遙香の叫びとあくまで冷静な和己の声。
「おそらく早期入植したコロニーは資源が足りないとか高機能の長期睡眠施設を必要な数作れなかったとか色々理由もあるんだろう。今の僕らが見る事が出来るのはあくまでその結果だけだ。そして結果である以上既にそれを変える事は出来ない」
「冬美が組織に入った理由もわかる気がする」
「でも和己が言っている事が多分正しい」
遙香と冬美がそれぞれ溜息をついた。
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