第7章 エクストラレベル(1)
第59話 プレイヤー2とヘルプ
「ヘルプ宛て レベル5ゴールへ右折せず真っ直ぐ行くとゲーム的にはどうなる?」
少し間をおいて返事がくる。
『エクストラレベルになります。ただし現在は厳戒警備中につき立ち入りしない事をお勧めします』
「その厳戒警備中とはどういう事だ」
『
和己は一呼吸して質問を続ける。
「警備措置とはどういう行動だ」
『危険と見なされるプレイヤーに対し、初期化攻撃を行います。初期化攻撃を受けた場合はゲーム外へ排出され、ゲーム内の記憶が消去されます』
「初期化攻撃を避ける方法はあるか」
『警備措置を行う場合は必ず警告から始まります。攻撃を受けた場合を除いて警告無しの攻撃は行いません』
冬美も遙香も、勿論菜月も黙って和己とヘルプのやりとりを聞いている。
「更に質問だ。これからこの4人パーティでエクストラレベルの探索を行いたい。我々は
『しばらくお待ち下さい……今までの行動を確認しました。貴パーティ4名を警備措置の対象外と認めます。ただし警備端末の指示がある場合は指示に従って下さい。指示に従わない場合は警備措置の対象として認める場合もありますのでご注意下さい』
「わかった。それとエクストラレベルでもプレイヤー同士の戦闘合意のルールは適用されるか」
『エクストラレベルもゲームの範囲内です。今まで同様ゲーム内のルールは適用されます』
「わかった。ヘルプ終了」
和己はそう言ってタブレットをしまい、かわりに紙片を取り出す。
何枚か確認した後、船内図が印刷された紙を一番上に置く。
「今日はもういい時間だからここでゲームを中断するが、その前に明日の行動について話しあおう。
でもその前に、ここでゲームを終了するかどうか確認したい。
この時点で終了するのはそれなりに正しい行動だと思うが、皆どうだ?」
「まだ上和田先輩は見つかっていないしね、私は続行するわ」
菜月に続けて遙香も頷く。
「どうせなら最後まで見てみたい」
「このままでは何か終われないわ、いろんな意味で」
冬美の言葉に全員が頷いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます