第41話 3人パーティと秘密基地(8)

 エレベーターが動いている間、和己はささっと地図を確認する。


 今行けなかったB2からB4にあるのは、

  ○ 睡眠槽室(第1から第32)

  ○ 睡眠槽個別管理室(第1から第32)

  ○ 睡眠管理指揮室

  ○ 環境維持管理室

  ○ 補助機械格納庫

  ○ 補助機械整備室

等らしい。


 そして今から行くB1にあるのは、

  ○ 地上監視・通信室

  ○ 資料室

  ○ 休憩・娯楽室

  ○ 後部連絡通路

となっている。


 B2~B4と比べると手がかりがありそうな部屋が多そうだなと和己は思う。


 ふっと体重が軽くなるような感覚。

 和己はタブレットから目をはなす。

 エレベーターのLEDがB1を表示し扉が開く。

 見えるのは見慣れた白い廊下だ。


「行くか」

 3人はエレベータを降りる。


「どこから行くの?」

 菜月の問いかけに和己は答える。


「まずは地上監視・通信室だな。一番近いし」

「何かそればっかり」


「合理性を重視しているんだ」

 和己はそう言って歩き出す。


 すぐ先の右側の部屋。

 地図通りに『地上監視・通信室』と書かれている。


 中には先客が2名いた。

 いずれも中学生くらいの男子だ。


「お、新入りか」

「まあな、さっきレベルが上がったばっかりだ」


 さらっと和己はそう言って彼らの方へ歩いて行く。


「どうだ、何か面白いことはあるか」

 2人は首を横に振った。

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