PART 11《end》 - 家路

 森を抜けると、ふたたび月が見えた。

 月までは何歩だろう。

 ユズィクは常々つねづねそんなことを考えるが、そればかりは答えが出なかった。

 うちまでは二万四千飛んで三十四歩。

 それよりも屹度きっと遠いのだろう。

 ユズィクはぼんやりと思って、ゆらゆらと、同じ歩幅で歩き始める。


≫CHAPTER 1 - “Emerald Guillotine” closed.

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