第4話 学校ジャック
この間実行した大雪作戦は成功するかに思えたが、そう上手くはいかなかった。
「おまえたち、何をしようとしていたんだ。」
生徒指導室で、二人は先生から説教を受けていた。正座でかたい床の上に座らされていた。
「消火器に触っていました。」
二人はそれしか言わなかった。それ以上何も言わない二人に先生は辟易していた。
我慢くらべは先生が負けた。二人は足が痺れて立てなくはなっていたが、休校にする計画を先生に話すことはなかったのである。
「これより第四回秘密会議を始める。」
放課後の空き教室でこのくだりをやるのは、もう恒例である。次こそは絶対に成功させたい。しかし先生に目をつけられてしまった以上、あまり怪しまれないように行動せねばならなくなった。そして次にたてた作戦が、二人のたてた最後の作戦となる。
二人の作戦はぶっ飛んでいた。
名付けて「学校ジャック」。学校を占拠してしまえということだった。
こうなるともう、頭がおかしい。二人はそれを本当に実行に移そうというのだから、さらに頭がおかしい。
まずは榎田が職員室から学校の見取り図を入手してきた。それを眺めながら、二人はどうやって学校ジャックするかを検討する。
二人は今回はバッチリな計画をたてることができたと確信した。非常経路も確認したし、先生の日程も確認した。
ただし、一つだけ忘れていた。学校ジャックをするには、全校生徒を巻き込まないといけないこと。そして、生徒は予想外の行動にでることを。
「よし、行くぞ。今から放送室を占拠する。」
二人の計画が成功したか否かは、皆さんのご想像にお任せするとしよう。
終
学校ジャック 春野ハル @Leaf123
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