日常系学園ラブコメの最高峰、今回は〈勉学〉にスポットを当てております。が、ある意味最も学生らしい話であると同時に、彼女の素性を知る我々には秋立らしからぬハードな展開が予想されるわけで、それはもう期待(!)は膨らむ一方なのであります。
心身共にお花畑なヒロインを無事進級させるべく、自らカテキョに着任した我らが秋山くん。あの手この手で彼女に勉強をさせようと目論むのですが、そこは秋立、一筋縄ではいきません。待ち受ける苦難(含む当事者の造反)の数々に、激励の声をかけぬ読者は誰一人いないでしょう。学業に励むヒロインの姿に涙する物語なんてそうそうありません。
教える者もまた教えられること限りなく、そして迎える衝撃のラストに、心を震わされぬ者もまた皆無なのです!
人間の価値はテストの点数では決まらない。とはいうものの、学生の本分は、勉強。その成果はテストの点数という形で評価される。あまりに悪ければ、留年ということも、ありえる。
今回穂咲ちゃんが挑むのは、なんとテスト。いまだかつてない大敵。
だが、安心しろ! きみには秋山道久という強い味方がついている! そう、あの連載開始から毎日廊下に立たされている秋や……ん? 授業ちゃんと受けているのか?
うわーん、どうーしよー!
という危機的状況下で、穂咲ちゃんの戦いが始まる。
がんばれ、穂先ちゃん! 立ち上がれ秋山! ん? 立たされろ!の間違いか?
テストがなんだ。赤点がなんだ。留年がなんだ。
大切なのは何を学んでどんな大人になるのか。
何を感じ、どう行動するのか。
学校で学ぶことって実はこんなにシンプルなこと。
廊下に立たされようが。正座させられようが。
人身御供となろうが。自滅しようが。
この学園にはステキと感動がてんこもり。
ね? 秋山君??
ほら、世界はこんなに美しい。
そんな風に思える本作です。
レビューや概要をご一読の上、本学園への入学(1冊目から読む)・編入(気になるところから読む)・聴講(本作を読む)をご検討くださいね。
試験科目以外に心豊かに生きていくことが学べる『秋立学園』へぜひお越しくださいませ🏫
6冊目、という名の9冊目。
今日もほのぼのと廊下に立たされる秋山くん。
今回は進級を賭けて、赤点回避のために頑張ります。
ここまでシリーズを読まれた方はもう展開を予想してニヤニヤすることと思いますが、初めての方のために。
秋山くんにはとっても可愛い幼馴染みがいます。
藍川穂咲ちゃん。
ゆるふわロング髪をいろいろに結い上げて、お花を可愛らしく飾っている美人さん。
とっても人思いで、友人知人はもちろん、袖触れ合った全てのものに無償の愛を注ぐことの出来る非の打ち所のない女の子。
ちょっぴり……ええ、ほんのちょっぴり、変わっていますけどね?
5冊目で遂に恋心が顔を出してきたふたり。
さて、今回6冊目ではどうなるのでしょうか?
赤点回避のために捻り出される勉強法。
優しさって言うのは何の為にあるのかということ。
いつもながら、いえ、いつも以上にほっこり温かい秋立を、是非お楽しみください!