悪文より生まれし悪竜と、悪竜に立ち向かう人々の物語。
ストーリーがあって、格好良かったり可愛かったりする登場人物がいて、というようなお話ではなく、「物語を描くこと」「文章を綴ること」そのものを、作者様がどう考えているかを小説にしたものだと私は読みました。
最初に末尾にある用語集に目を通しても良いかも知れません。登場人物一覧は完読後のご褒美にとっておきましょう。
小説を書いたことがある人なら、思い当たるアレやコレやがいっぱいです。ついつい筆が乗っちゃって、これでもかーっとノリノリでピンチを演出しちゃう、とか。
異世界転生チート主人公たちも、あんな仕打ちを受けたらそりゃあスローライフに憧れちゃうよな、とか。
文章を綴るとは、物語るとはどういうことか。
考えながら読むと楽しいと思います。