とても読みやすく、あり得ない設定もあり得るのかなと思わせる筆力。
誰かに寄りかかることも、支えることで自分も支えられていることも。人ってそういうものだよね。それは悪いことじゃない。大事なのは自分で選ぶこと。
ふしぎな雰囲気の2人の物語。タイトルが秀逸だと思う。いろいろ書くのもアレなんで、ぜひ最後までお読みください。
主人公の優しさと観察眼が率直に描かれており読みやすい。作中人物達のやり取りや奇行がテンポよく展開していくが、その裏にある声にならない慟哭のようなものが見え隠れするのが今後の展開に胸躍らせてくれる。優しい人の優しさ故の苛立ちは、暖かいけれど目を逸らし難く少し苦しい。まどろみのような安らぎと猫耳に彼らの手が触れる時はくるのだろうか。