明日消える雑念

かたち

明日消える雑念

生きていくためには頭の中で生活など出来ない。

俺は人生を舐めている。

色々なものが足りていない。

有るべき場所に当たり前に有るものが存在することに憧れている。

私は生きている。死んでいない。

私は私の人生を持っている。

私は私から逃げてはいけない。

私は私の言葉を逃げずに話すことだ。

私は誠実で居なければならない。

私は相手に言葉が伝わるように頭の中で考えなければならない。

私は今此処にいることから逃げてはいけない。

呪文など世界に必要ではないのに。

呪文を唱えなければ生きていけない自らを呪う。

いつも明日のことばかりで、今日から逃げ続けている。

私は言葉を唱えるものではない。私は無言の民だ。

しかし音が通う耳を持っている。音は私に世界が存在することを教える。

血は通って居ない身体よ。一体どのような思考を携えれば私はまるで血の通った人間になるのであろうか。

しかし今の私は別に血が通わなくとも構わないと身体の芯の部分では感じている。

「ジーザス!」

意味は知らない異国の言葉を唱えてしまった私は自身の部屋、明るすぎる照明を浴びながら言葉を纏めていく。

私は一体どうなるのであろうか。今を生きている私には分かるはずもない。

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