第3話 ブラックアウト 3

「オートモード解除のメインパスワードを入力しろツムガリ!」


『…受け付けません』

 俺は思わず転けそうになった。



「それじゃあ俺がやる…マニュアル操作で…」


「…出来ねぇじゃねえか!」

 お手上げになっちまった俺は、無意識に諸手を上げていた。



『タケル様、キーボード横のパネルを開いてみてください、三番目のリードを切断すれば、マニュアル操作が効くはずです。リードに指をあてて…』


「ん?…こうか?………オワッ!!」

 リード線にあてていた俺の指から閃光が発する。


「驚くじゃないか!


『システム命令伝達用の重要ラインですから対人ビームぐらいの貫通性がないと切断できないからです。それと今から、白兵戦モードにチェンジします!』


「おっ、…おう」

 俺は、入力一つに大袈裟なことだと思いながら返事をした。


『そろそろですよタケル様』

 ツムガリの警告のあと、キーボードに高電流が流れる、俺はバチバチと火花を散らすキーボードにびびりながらも、なんとかメインパスワードを入力した。



『先ずは母船の高度を下げます高度調整のレバーを…』


「下げるんだな?」


『パネルごとパイルパンチでぶち抜いて下さい!』


 レバーに掛けかけていた手を振りかざし言われた通りに杭打ち拳をぶちかますと、ガクンと母船が下る。しかし、制御がかかり高度が持ち直された。


『やはりAIの干渉がありますね、ならばキーボードにパイルパンチの連打を!』


 と思いながら、母船の高度が再び下がるまで俺はひたすら連打を続けるのであった。






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アンダー いちごはニガテ @xxitigo

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