文学・文芸での人物設定
文学や文芸では、「人間を書く」と言いました。
んで、ざっくり注意を書きますと、人間を書こうと思ったら、ヘンな設定をテンコ盛りにすると苦労するぞ、という話をしたいと思います。
超人にしたら、その超人のリアリティの基準を、さてどこに持ってきましょう。
心理とか、モノの感じ方、考え方だって、その人間がどういう特徴を持つかで変わってきますからねぇ。だけど、読者は普通の人間ですんで、おのずと想像には限界がありますわな。同調出来ないレベルまで乖離した人物を出すのは不利だということです。体験に照らし合わせて評価できなければ、それは嘘っぽい感じになります。
魔法を使う人間の苦悩だの恐怖だの、普通の人にどう描写で体感してもらいますか、という話です。描写で何とかなるでしょうけど。
あるいは冷酷非情を通り越して、実に住んでる世界が違う異世界人だとして、その価値観の違い、モノの感じ方の違いをリアルに体感して、その人物の価値観と我々との違いに戦慄してもらう、というね。描写で何とでもなりますね。
だけど、私だったら遠慮します。出来ないことはないだろうけど、大変そうですもん。そこまでして超人や異世界を舞台にして書きたいテーマ、書けないテーマってのも別に考え付かないし、そこまでしてそれらで書きたいと思わないもん。
(特にWebの薄い描写縛りの世界では本気で書きたくなんかない)
現代舞台で、普通の、なんの特殊性もない人間に設定した方が、「人間を描く」場合には都合がいいです。
価値観が、「人間」にシフトしてる読者層なので、そっちをおざなりに書くのは本末転倒、最初からそういうの求める読者層に向かえ、て話になります。
逆を言えば、「人間」を書かずに、文学・文芸で何を書くんだ? と。
これの反論で「推理を書く!」と「恐怖を書く!」を次回に。
(「それ踏まえてファンタジー書くんだよ、悪いか!」がトールキン御大)
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