【例題作品・ラノベ】解説②

 続きまして。感じるのは決定的な描写不足ですわな。


 爆発で振り返るのはいいです、後でどういう状況なのかの説明が入るんでしょう。とか思っていたら、ほぼ無視して次々と展開が進んでってしまいます。おいおい…


 なんの話かわからないでしょうか。なんて言ってるくせに、碌な説明もなしかよ、という感じに見事なくらいに描写しませんな。舐めてんのか。


 ” これは戦争ゲームでのチーム戦に関わる事柄で、わたしはギルドの突撃要員ってわけで、つまり、爆弾抱えて敵の守る砦を吹っ飛ばしに行くところってことですね。


 これで伝わると思ってんですよ。舐めてるよね。


 それがどういうゲームで、どういうデザインが成されていて、どういうシステムを持ってて、どういうプレイをするゲームなのかを説明しろってんだよ。


 爆弾抱えてっつっても、その爆弾はどういうデザインで、どういう仕様で、敵の守る砦ってのがどのくらいの大きさで、どういうデザインで……


 さっぱり解からないのに、勢いだけで押し通そうとするなんて、恐ろしい子っ!


 仕方がないからイメージ真っ白のまま、漠然と既存のゲーム知識を代入しながら読みますよ、ええ。勢いに負けて、なんかボンヤリした世界観を半分スルーで読むわけだ。


「説明なしかよ、」


 この感覚を抱えたまま、つまり最初に描写足りないと気付いてしまったら最後、もう物語終了までたぶん描写スカスカだなと思いながらしか読めない確率が高いです。


 絵が浮かぶよう? この描写で? 笑わせんな。て感じです。




 実況解説的にラノベをスカスカと感じる読者の心情描写をしてみました。


 つづく。

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