第2話

「お、おいなんで泣いてんだよ!?」


真友希は赤面して涙をふいた。


「ごめんなさい。ちょっと異世界であってね」


真友希が言っていたのは俺が将来に異世界に転生すること。そして真友希が俺の仲間になること。


「えーと高坂、その話詳しく教えてくれねえか?」


「真友希でいいよ。光輝」


「分かった。とりあえずどっか店でも入ろうか」


「りょーかい!」


俺は真友希を自転車の後ろに乗せて学校を去った。


◇◇◇


俺達はは学校から10分くらいで着くファミレスにした。


「それじゃあ詳しくおしえてくれ」


「分かった。少し長くなるよ?」


俺は軽く頷きコーラを飲んだ。

真友希もパフェを頼んでいた。


「えーとねまず私たちが異世界に転生するのは今から3年後の夏休みなの、そして私たちは異世界で恋人になったの」


「え?恋人?」


俺は少し驚いた。まさかこのくそライフにも彼女が出来るなんてなと少しほっとした。


「そう。恋人に...けど楽しいことはいつまでも続くわけではなかったの。」


「まあそうだろうな。こんなハッピーライフいつまでも続くわけではない。」


真友希はまた涙を浮かべていた。


「お前、涙もろいな」


「まあね。けどこの話を聞いたら光輝もこんな風に言えないと思うよ。」


「教えてくれ。」


俺は他に何も言わず真友希を見つめていた。


「光輝はある旅で死ぬの」


「は?死ぬ?何でだ?」


「爆発に巻き込まれて死ぬの」


俺は真友希(まゆき)の言った様に何も言えなかった。1分前の自分とはまるで違っていた。


「だから私はあなたを守りに来たの」


「守りに?」


「そう。守りに」


俺はありがとうという言葉しか出てこないはずだったのだが悔しいという思いが強かった。


「じゃあ私は帰るね。また明日。」


真友希は金を置いていきファミレスから立ち去った。

一人残された俺は絶望していた。


「こんにちは。光輝さん。」


声をかけてきたのは白いフードをかぶった俺より年上の女性だった。


「なぜ俺の名前を?」


「あなたを探していましたから。」


「なぜ?」


「あなたを異世界転生させるためにです!」


その言葉の後俺の上には魔法陣が展開されていた。俺は金縛りにあい動けなかった。

俺はそのまま意識を失っていた。


◇◇◇


目覚めたら暗闇の中にいた。


「おはようございます。あなたは今からこの異世界で生きてもらいます。」


俺は少し意味がわからなかった。


「異世界?まさか真友希が言っていた!?」


「ほお、あの女と接触していましたか」


白いフードの女は少しイラついて喋っていた。


「まあ。あなたは今から転生されます。これは彼女が望んだことです。」


「真友希が!?なぜ!?」


それ以上は何も言わずフードの男がカウントを始めた。

3



2




1







「Link is differentworld!」


フードの女はその言葉をいい消えていった。




「くそ、光輝ー!」


真友希が息を立てて戻ってきた。

そこには光輝のバックやスマホが置いてあった。




目を覚ましたらそこには木や山が見えた。

そうか俺、異世界転生したのか。

俺は体制を起こし持ち物を確認した。

全てのルール説明は転生した時に記憶されてあった。


「持ち物、無し、か、、、」


とりあえずマップを開き、街を目指して歩くことにした。

街に行くまでに老人から金をわけてもらった。俺は街についた。そこには大きな学園があった。


「すいません。この学園はどういうものなんでしょうか?」


俺はすれ違った人に学園のことを聞いた。


「この学園は武力、魔力の二つを専門的に学ぶことが出来る場所です。名前はローゼンクロイツ学園です。」


「この学園には入学テストはあるんですか?」


「すいません。そこまではわからないです。」


その人は会釈をして通り過ぎて行った。


「俺もこの学園に入学してみたいな」


「光輝!やっと見つかりました。」


そこには真友希が異世界の格好で姿を現していた。


「真友希さ俺のことを裏切ったの?」


俺は厳しい口調で真友希(まゆき)に尋ねた。

彼女は何のことだかさっぱりわからなそうな顔をしていた。


「どうゆうことですか?」


「俺を送り付けたのは真友希だって白いフードの女に言われたんだよ。それが本当なら俺はお前との縁を切る。」


「ちょっと待ってください。誰がそのようなことを言ったの?その女の名は?」


「しるかよ。お前は言ったのか言ってないのかどっちなんだよ」


俺は真友希(まゆき)に怒鳴りつけてしまった。


「私は言ってません。絶対に」


「本当か?信じてもいいんだな?」


「はい。信じてください」


「分かった。疑ってわるかったな」


はいという代わりに彼女は太陽のような笑顔を見せてくれていた。

俺はいつまでも見ていられる気がした。


「真友希(まゆき)その制服みたいなのは?」


「あ、これはローゼンクロイツ学園の制服ですよ。」


俺の顔には希望が生まれていた。

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僕と君の世界 風祭トキヤ @shota547

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