素直な表現の中に、愛おしい相手を思う主人公の心がぎゅうっと濃縮された、澄み切った水のような美しさをたたえた物語です。

大学に通うある日、主人公の海の隣にふっと座った女の子。彼女は明るくて、とても美しく、でも少し不思議な存在で。
少しずつ深まる二人の関わり。穏やかなはずだった日々に訪れる薄暗い翳と、次第に明らかになる彼女の秘密——。

さらりと心地よい文章の中に、主人公の深い思いが真っ直ぐに込められ、読み手の心の奥深くまで染み渡るようです。
彼らのこの先を見守らずにはいられない、清らかな透明感に満ちた掌編。ぜひ多くの方に読んで欲しい作品です。

とても切なくて、楽しくて、美しくて、いろんな感情が短い物語の中で生まれます。

これはとある男の子と女の子の不思議な出会いと不思議な恋の物語。
もちろんちょっと変わった恋だけに、そこには秘密が横たわっていて……

とストーリー紹介はこれで十分だと思います。
とにかくキャラクターがいいし、ストーリーもいいし、なにより読後感がすごくいい！
何とも言えない、暖かな感情がこみあげてくる珠玉の短編です。

ぜひぜひ読んでみてください。