改めて完結、お疲れさまでした。
最終話まで楽しかったです。
みんなから心底慕われている紀乃の人間力。娘の頬をムニムニ引っ張っているときの大皇の宮の表情を思い浮かべて笑いつつも、藤の宮が「紀乃が行かないなら、行きません」と言い切った場面は涙が出そうになりました。
金篋の例で頭の回転の速さを示した場面、さすが帆乃風さんと思いました。
そして、今もなお皆を照らしている内侍の月のような存在感。本編の最後でユーモアたっぷりに曇った月が、和やかに晴れるような終わり方ですね。
「その弐」で「君がため」となっている初句が「きみ恋し」に変わっているのはなぜだろう? ということを考えながら、番外編だけ二度三度と読み直してみたんですが、もしかすると、最後のこの歌は、朧月の内侍の歌そのものではなく、大皇の宮が機転を利かせて、咄嗟に詠み換えたものなのかも…と思ったりもしました。遺書っぽさを消し、絵式部に内侍の意図を伝えやすくするために。いずれにしても「きみ恋し」の方が、お互いのことを大好きな紀乃と藤の宮がフフフと笑いあいながら旅立つ姿が目に浮かびますね。
作者からの返信
やっちまった・・・。
しばし、時が止まりました。
純太さんの優しい解釈が身に染みます。
ですが、たんに書き換えるのを忘れたのです。
この番外編を書き始めたときは「きみがため・・・」としていたのですが、この時点で久の宮は亡くなっているので、「あなたのために」ではおかしいなぁと、「きみ恋し・・・」に換えたのです。
プロットは直してあります。題名も書き換えてあります。それなのに、本文中だけ・・・。
和歌を売り物にした小説を書いといて、その和歌を間違えるなんて、穴があったら入りたいです。
深ーく、深ーく反省しております。
ご指摘、ありがとうございました。
こそこそっと書き直します。だけど、もう何人、読んだのだろう・・・。
やっぱり紀乃は元気で魅力的です。作品の雅な雰囲気も、素晴らしいですね。番外編を含めての完結、お疲れさまでした!
作者からの返信
お読み頂きまして、ありがとうございます。
選考期間中に完結できて、ホッとしています。
あとは全て神頼み―――ここが紀乃と違うところなのですが(笑)
この選考期間、オレンジ11さんと知り合えたことだけでも、よかったと思っています。
これからも、よろしくお願いします。