されど泡はこれからも…

主人公の記憶の中にあるる「学校」と言う場所は、日々その身や心を苦しめさせ続ける地獄のような所。親すら信用しきれない彼女にとって唯一の心の拠り所は、絵画教室とそこで待つ「先生」で……。

ゆったりと、しかし丁寧な文章が心に突き刺さる中、それでも彼女は自らの中に湧き続ける思いの泡をしっかりと抱き続けていきます。やがて、その心は……?
切なくもどこか暖かな、1つの小さく仄かな、そして確かな思いを描いた作品です。