01-04 女子高生とは実に良いものである
高校生が大学サークルの見学? ちょっと意味がわからない。
柳井さんが、なんとも言えない困り顔で俺を見た。
え、俺が相手するんですか。
「……えーと、見学といっても、高校生が大学サークルに入れないことくらいわかってるよね?」
「はい」
ポニーテールは素直に返事をした。
一方の
そんなに怖がらなくても別にとって食ったりするつもりはないのだがなあ。……あれ? もしかして俺を怖がっているのか? もしそうならとても悲しい。
怯えたうさぎを
「とりあえず入りなさい」
「失礼します」
ポニーテールは、ぱっつん美少女の腕をつかみながら部室に入ろうとした。ところが、美少女のほうは
「ちばちゃん?」
だがしかし、ポニーテールは
「大丈夫大丈夫」
穏やかな笑顔とは
まるで母親と子供だ。
「ちばちゃん、わたしがついてるから」
サークル見学に、なぜか
「その子、嫌がってないか?」
「いえ、ちばちゃんはちょっと
「カモン、ちばちゃん」
空気を読んだのか、千代田怜もまた
「磯野、そこどきなさいよ」
「なんで俺なんだよ」
怜はしっしと手を振りながらソファから俺を追い出し、女子高生二人をソファに座らせた。
「わたしは
魔女の女の子が、黒猫を紹介するかのように言う。
ポニーテールあらため青葉綾乃と、「ちばちゃん」と呼ばれた少女。彼女は名前を名乗ることもなく、恥ずかしそうにうつむいた。
……って、え、俺も「ちばちゃん」って呼んでいいの?
青葉綾乃の
一方の青葉綾乃はハキハキした感じの文字どおり
たぶん、クラスでも人気のある委員長タイプなんだろう。二人とも同学年なんだろうが、
女子高生とは実に良いものである。
ネットにあふれる、どう見ても二十歳は過ぎている
なんだろう、この心を包み込むようなあたたかい感覚は。
ちなみに言っておくが、俺はロリコンではない。
「……磯野、なに一人でうなずいてるの」
「気にするな」
「ここの会長の柳井だ」
「千代田怜です」
「磯野だ」
竹内千尋をのぞいた自己紹介が終わると、柳井さんは本題に入った。
「で、見学?」
「はい。あいているサークルの部室を探していたらちょうどとおりかかって」
「なるほど。これからお盆に入るし、どこもあいてなかっただろう。サークル旅行で
「青葉さんとちばちゃんは映画に
話題にまざりたいのか、千代田怜が話に割り込んでくる。
「はい。わたしは映画をよく
青葉綾乃、いきなり友達の知られたくないであろう事実を
ちばちゃんは慌てて青葉綾乃の口を押さえようとする。
が、
俺たちは目の前の光景を
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