第25話 銃声の正体

 銃声の正体を探るため、音がした方角へ進んでいくと、蛇島と、彼を取り巻くヴァイキングたちの姿があった。


 相手からは見えないが、こちらからは見えるという絶好のポジションを確保し、彼らの様子を伺う。


 ヴァイキングたちは百人近くしかいない。予想よりもはるかに少ない人数はほかに別動隊がいるからなのかもしれない。皆、斧と盾で武装しており、重火器を持つ者は一人もいない。火器を使用しているのは蛇島だけのようだ。


「蛇島の奴、性格は変わっていないようだな」

「どういうことよ?」


 可憐が訊ねる。


「重火器を持っているのが蛇島だけだろ。あいつは周りの人間を信頼してないんだよ」

「陰湿な性格が行動にも現れているわね」

「だが俺たちにとってはラッキーだ。さすがに重火器で武装した集団と戦うのは嫌だったからな」


 蛇島一人を倒せばいいのなら、やり方はいくらでもある。


「で、どうやってあいつを倒すのよ?」

「折角絶好の狙撃ポイントを確保したんだ。活用しよう」


 安藤はリディアたちに命じて、矢を放つ準備をさせる。テキパキと動き、彼女らの瞳は獲物を見る狩人の目に変わっていた。


「で、兄者。誰を狙えばいいんだ?」

「今回はただ狙うだけじゃない。火矢を使ってくれ」

「火矢を? だけど火を広げるための木が……」


 火矢はそれ単体では大きな効果を生まない。燃え移るための何かが必要になる。その何かは敵の盾や、敵の船なんかが多いが、今回敵の近くに燃え移りそうなものはない。


「そこについては考えがある。まぁ、見てなって」


 俺が不敵な笑みを浮かべると、リディアは安心した表情を浮かべる。俺の脳内には、蛇島たちが火だるまになる光景が広がっていた。


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作者の時間的余裕の都合で申し訳ないのですが、

いったん完結とさせていただきます。


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異世界召喚された俺に与えられたのは、コーラとポテチを生み出す残念スキルでした 上下左右 @zyougesayuu

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