骨組み(あらすじ)


※以下、骨組みとして書いたもので物語本文ではありません。



☆☆☆☆


光の檻から1000年程前

ランドーリ王と王妃の子、意地の悪い性格が歪んだ兄(次期王レイン仮16歳)

第二婦人の子供である妹(主人公フィオ13歳)


兄(レイン)ははにわり

第二婦人はフィオを産んでから子供を身ごもれない体に(兄の側近によってとか)

兄の母親(第一王妃)は兄を生んだときに死、その後も複数の婦人を設けたが子供に恵まれなかった為

帝王学を学ばせ、強制的に男性のほうの性変化をさせた。むちゃくちゃな子供のとき。

母親の死と、嫉妬や寂しさなどから性格が歪むレイン。

それとは逆にフィオは母親のあふれんばかりの愛情を受け育った。

しかし住んでいるのは一般市民と変わらぬあばら家。幼馴染のようにして育った代々王家に仕える騎士団の家系の息子黒長毛(仮17歳)に恋をしていた。


母を傷つけた王家には何の執着もなく、ただ王家もなにも関係なく普通の女性として結婚して幸せに過ごしている未来を思うフィオ


黒毛とフィオはいつもじゃれて遊んでいたが、

ここ最近なぜかなかなか触れようとしてこない黒毛(仮)

フィオはなんだか寂しくて、どうしたらいいかわからなくてすごしていたら

黒毛と同じくらいの年頃の騎士団の人からうわさを聞く。


黒毛にはすでに妻があり、いくことが禁じられている禁域の森にその女をかくまっている。自分も人づてに聞いた話だが硬く口止めされているから誰にもいわないでほしい

それを聞きショックを受けるフィオ

子供の頃から、ある時間どこかにいっていて会えない時はあったから特別に気に留めていなかった。

知らないところで誰かと恋をしていたのだろうかと不安になるフィオ。



ある日、いてもたってもいられず黒毛の後をつけるフィオ

途中で気づかれめちゃくちゃな剣幕で怒られる。

びくってなって泣いてしまうフィオ。思わず想いがこぼれる。

「前は抱きしめて頬にキスをしてくれたのにどうしてそうしてくれないの」

「それは…」

口ごもる黒毛

「フィーは女の子だから。そうゆう事はもうたやすくしないほうがいい」

「フィーがしてほしいって言ったら、してくれるの」

「…だめだ」

険しい顔つきの黒毛に悲しくなるフィオ

「ねえ、お嫁さんがいるんでしょう?…いってくれたらよかったのに」

「?誰からそんなことを」

あまりに真剣なまなざしにびくりとなるフィオ

「ごめんなさい。(黒毛)の事知りたくて騎士団の人に聞いたの。だめ、怒らないで。言いたくなさそうなのにフィーが無理に聞いたんだから」

怒ってる感じの黒毛が怖いフィオ

手首をぐっと力強く持たれもっと怖くて悲鳴みたいになってしまう

「や、…」


恐怖の中で、突然ぎゅっと抱き込まれて何がおきたかわからないフィオ

「…?」

「本当はフィーにはずっと言いたいと思っていた。」

「(黒毛)?」

「おいで。これから見る事を誰にも、皇后様(お母様)にも言ってはいけないよ」


どきどき

手をつないで歩く静かな森の道。

人を寄せ付けない獣道も黒毛はとても慣れた様子で歩く。


川を越え、たどり着いた森の最奥、川につながる清流の滝の奥に立派な洞がある。

洞に向かい黒毛が叫んだ。

「兄ィッ兄ィ!」

その声にこたえてすぐ、静かな男性の声が洞から聞こえた。

「(黒毛)、ちょうどよかった。今仕上がったところだ。今行くからそこで待て」



フィオは黒毛を見上げた



「あにぃ…?」

「ああ」


聞いたフィオに、黒毛はやさしく微笑んで頷いた。


洞から神々しいほど真白な(白毛(兄))が姿を現した。神職のものが着る白装束を身にまとい、首には勾玉のような美しい色の石を下げている。

白毛はフィオの姿をみた瞬間、一瞬びくりとひるむように体をこわばらせた。

それに応じてフィオも少し緊張して白毛を見つめた。

姿形は黒毛にそっくりだが、体の線が黒毛より細く、何より全身の毛は眩い白さで、まつげまで白く美しかった。

そのほっそりとした骨ばった手に大きな薄緑色の天然石をかかえている。


呆然tの立ち尽くす白毛に黒毛が話しかける。

「兄ィ…突然、驚かせてしまってすまない。以前から話していたランドーリのフィオ皇女だ」

白毛は、しばらく動揺したように目を泳がせていたが、それでも混乱した様子のままフィオの前にひざまずくと、国のしきたりどうりのとても堅い挨拶をした。


「御目にかかれて光栄でございます。まさかこのような場所にいらっしゃるとは思わず、お目汚しの無礼をおゆるしください殿下。醜い姿が見えぬようすぐに布を被ってまいります」

慌てて洞のほうに去ろうとした白毛の背にフィオが急いで声をかける


「どうして隠してしまうの」

「…殿下」

「すごく綺麗なのに、どうしてそう思うの」

純粋で、まったく嘘の感じられないその言葉に戸惑う白毛。

黒毛はその二人の様子に笑って

「フィーもっと言ってくれ。俺もずっとそう言ってるのに兄上は俺が言ったのでは信じぬのだ」といった。

それから黒毛は背負っていた袋を慣れた様子で白毛に手渡す。


「兄ィ、新ものの柿だ。まだ固めだが甘くて美味いからたくさん持ってきた。それから・・・」

「いつもすまないな黒毛」

生活に必要なものを持ってきているらしい



白毛と別れ、フィオと黒毛二人で森の道を帰りながら

「双子の兄なんだ。同僚には不遇な身の上の妻だと嘘をついた。

兄ぃは子供の頃から、あの祠で神職を行ってるんだ。神と会話しながら、洞の奥にあるとても力のつよい石を切り出して献上している」

(石イメージ・モルダバイト)

普通の人間には強すぎる石。とても優れた効能のある石だが、

切り出せばそれこそ石の力が暴れて弱い人間なら死んでしまうほどの力がある。


「両親や親類はあの見た目と不思議な力を恐れたが、子供の頃から俺は兄のあの綺麗な白さが好きだった。フィーなら同じ想いでいてくれると思っていた」

山道歩く足元おぼつかないフィオ、それに気づいて黒毛あわてて手を繋ぐ

「(気づかなくて)悪い」


黒毛のやさしさにきゅんきゅんフィオ

「フィー・・・?」

腰ぬけて立とうとしても立てないフィオ

「あ、あれ。変だな。」


大好きな黒毛が、自分ではないほかのだれかと結婚していた訳じゃなくて安心で体の力抜けた

黒毛はそのフィオを軽々おぶる


「や、黒毛、駄目」

「なにが。フィーが怪我する方がダメだ」

「…うん」

ぎゅー…とフィオはその黒毛の背に抱き着いた。

「………」




ある日、戦闘で黒毛大怪我

白毛が切り出した石を瀕死の黒毛の体に埋め込むと、信じられぬ程回復する黒毛


王家がそれを知りもっと石を掘り出すよう白毛に命じる

他の作業員も神域に入る

だんだんと神域がけがされていく

その悲鳴を聞き心が痛む白毛

無理に掘るのを止めようとすると殺されかかる白毛


白毛の心のどこかで無意識に

悪いおもいが芽生える



同時にそのころ、愛を育むフィオと黒毛

それを、白毛もほほえましくみつめる。

三人しばらくおだやかでとても幸せな時をすごす。


しかし黒毛とフィオ二人の仲を知ったレインは、次期王の自分の座を危ぶむ存在に憤慨。レインの主導で黒毛の体内の石が取り出される。

一気に瀕死に戻る黒毛


その行いに激しく怒った白毛はレインにひどい傷を追わせてしまう


その事で国王を守る騎士団である黒毛とも微かに距離ができ、本当の1人になってしまう

国を追われる白毛

(グラノドールでとても貧しく辛い暮らし)


徐々にやみが近づく

一人になった白毛は

〚レインを殺し、フィオと結婚した弟を王座に据える〛

そんな夢想を描き始める


それほどまでに彼の世界には弟しかおらず

弟という光が全てだった


孤独に過ごしていた白毛に、いつしかグラノドールの歓楽街で生まれ育った貧しいものごいの子供がついて歩くようになった。

茶色の短毛種で

肌は褐色で薄汚れていたが

とても美しい少女だった。

言葉を話すことができないが心の清らかさはその動作や行動で伝わった

初めて家族のいる温かみを知る白毛


その物乞いの女との間に子供が産まれる。(後の白尾の始祖)

しかしその妻も王家の追っ手に殺され

いよいよ狂う白毛

なんとかこどもは生き残ったが

深い傷をおった

生かすため

子供に石を使い呪術を施す白毛


〚未来永劫王家のものをゆるさず苦しめよ

そのためならば人道に反する鬼になってもかまわない〛

そう呪いをかける

もうまともな感覚がたもてなくなっていた



怨霊のようになり、王座に向かう白毛

あまりの強さに何人もの兵が逃げ出した


最後黒毛が王座を守っていた

憎しみと、悲しみ、愛おしさ、くやしさが混ざる複雑な表情で嗤う白毛。


「なんとゆう皮肉だ。お前が俺を殺すのか。ならば俺もお前を殺さねばなるまい

人は悲しいほどに鏡でできている。相手に刃を向けられてやわらかい毛布をかがげることは容易くない」



戦いのすえ事切れる黒毛

瀕死だが生き残った白毛

しかし腹に致命傷。長くはもたない


ただ弟の遺骸を前に

呪いもとけたように

呆然と泣く白毛

かなしいだけではない

嫉妬?

ようやく、自分だけのものになって嬉しい?

不思議な感情


誰にも触らせようとしない

弟の遺骸を

神域の洞に引きずっていく


やっと、

愛しい弟が自分だけを見ている

これでもうどこにもいくまい


死姦に近しいことをする(全力でボカシて!)

それでも足りず

破損しちゃう

勢いあまって

食べちゃう

その弟の身体に包まれて安堵する


正気がもどる

なんというひどいことをしてしまった

俺は何をした


あさましい

欲望と劣情で

国を壊し、弟を壊した


遺骸を抱き集め神域に向かう白毛


白毛がまだまともだったときに、自身が張った結界に阻まれて体がボロボロになる

「…上等な結界だ。それでいい…」悲しい皮肉

ボロボロになりながら神域の最奥、一番きれいな場所に黒毛の遺骸を集めて横たわらせる


最後の力で祝詞を読み

結界を

締める


白毛はひとり ふらふらと川に向かい倒れこむ

また孤独になった身体に涙を流す白毛

それでもどこかで 幸せな気持ちもあったのかもしれない




これが本当の孤独

私はほんとうの独りになったのだ

自らそれを選んで


それでも私は


温もりを知りたいただひとりのくだらない男だったにちがいない





白い毛並みが川の水面に揺れた

それからその体内からこぼれた血は


白毛が思う通り、その川を誰も越えてはいけぬよう、いとおしい弟が眠る神域に誰も踏み入れることのないよう

強い毒で染めた






※最後らへんフィオ(ヒロイン)出張ってないけどもう少し主張あります。

※王位継承第一位のレインは死、混乱の中でフィオは生き残り(白毛、黒毛が唯一愛した少女を殺せなかったか)その子供がランドーリの血を受け継ぐことになります。黒毛の子ではなく、政略結婚ののちに生まれた子供。(この血脈が後にトロにつながっていきます)

※白毛の黒毛に対する気持ちもまだここに書きだしていない細かくて複雑な感情があります。一重に、愛情、憎しみ、に偏らない、妬ましさや独占欲、恋愛感情に近い想い、様々な思いが交錯していると思います。

※ここでいう慚愧は白毛、純はフィオです。かすかに黒毛もはいっているけど。

対象として白毛の報われない孤独と、フィオの無垢な純粋さが対比になっています。






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純と慚愧 ─光の檻・過去編─ 黒須カナエ @kurosukurosu

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