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ナイフ投げって有効?
今回の悩みはナイフの投擲についての悩みになります。創作だけでなく現実の戦闘においても何かともめる事の多い話題ですが、とりあえず私の知識の範囲で書けるところは書いて行こうと思います。
まず創作でよく指摘される部分では投げられたナイフが真っ直ぐ飛んでいく事でしょう。
モノによってはナイフの刀身を掴んだ状態で投げたら手元で一気に回転して切っ先が前を向いた瞬間にいきなり安定して真っ直ぐ飛んでいく、という不自然すぎる軌道に困惑した人もいるのではないのでしょうか?
通常、現実のナイフ投げでは投げられたナイフ回転します。
ナイフ投げにはの回転を調整し、的に当たる頃にはしっかり切っ先が前を向いて刺さる様にするの技術が必要になります。
ですので投げナイフを躱したら壁に綺麗に刺さる演出がよくありますが現実的に考えるとおかしなことに・・・、初めから壁を狙うつもりで投げないと壁に刺さる確率が低くいですから(-_-;)
ナイフの刀身をわざわざ握って投げるのはこの回転の調整の為で、通常の柄を握って投げる方法では矢印の様に(矢印の先が切っ先です)・・・
↑↗→
・・・と、飛びますが。ナイフの刀身を握れば・・・
↓↙←↖↑↗→
・・・この様な軌道になって遠くの的にも刺せるようになりますのでこの様な投げます。(どうせ回転するんだから、わざわざ刀身を握る必要はないと言う人もいます)
無回転打法などという投擲方法もありますが、回転が緩やかなだけで回転はしますから完全な無回転ではありません。(例外としてナイフをダーツの様に投げて真っ直ぐ飛ばす方法もありますが、あまり威力はなさそうでした)
回転が速いと的に当たる瞬間に切っ先が向くようするのが難しいので回転は出来るだけ抑えて投げるのが普通です。
ではなんでナイフが真っ直ぐ飛んでいく演出が多いのか私が思い当たる理由ですが、真っ直ぐ飛んで行った方が描くのが楽だから!(身も蓋もありませんが)と昔の映画の影響ではないかと思います。
昔の映画では役者が投げる演技をして直ぐにナイフが真っ直ぐ刺さったシーンに切り替わる様にして演出していたので、そもそもナイフが飛んでいく姿を映したシーンが無かったり。
実際にナイフを飛ばす際には撮影用のナイフを専用の発射機を使って”真っ直ぐ飛ばしていた”そうです。
回転して飛んでくナイフを壁などに刺すのは難しいですし、発射機使った方がわざわざナイフ投げの名人を呼ぶよりも低コストで安全確実だったみたいです。
この為に投げられたナイフが真っ直ぐ飛んでいく印象が強くなっているのだと思います。(3Dを使っても回転させるより真っ直ぐ飛ばした方が作りやすいのでしょうし)
とは言っても創作ではナイフを投げられて向かってくる危機感を煽る為には勢いよく真っ直ぐビュンと飛ばすか、逆に”不自然なくらい”グルグル回した方が迫力が出そうですしリアリティを追求するのは難しいところですね・・・。
投げたナイフは回転する為にタイミングがずれると刺さりません。ですので
出来るだけ当てやすくしようと武器自体に改良を施したりもしました。
回転を抑えるために柄に布などを縛り付けて、布が空気の抵抗を受けて切っ先が前を向きやすくすした中国の鏢(ヒョウ)
回転に合わせて切っ先並べて刺さりやすくした日本の忍者が使うような十字手裏剣
回転を利用して切ればいいと切っ先を捨てたインドのチャクラム
等々、様々な武器が生まれました(鏢は空気の抵抗を受ける為に速度が落ち、布が目立つ為に躱されやすい。手裏剣やチャクラムはかさ張る等のデメリットも生まれました)
次に投げナイフの威力について。
ゲーム等では銃を差し置いて一撃で敵を倒せる威力だったりと過剰で「じゃあ銃でも倒れろよ!」と突っ込みたくなる威力を発揮しますが、これは流石にないとしても(^-^;)
投げたナイフの方が勢いがついて普通に刺すよりも瞬発的な威力は上がるのは本当のようです。(投げたナイフが軽すぎると話は別だと思いますが)
実際に丸太にナイフを投げて自力では抜けなくなるぐらいしっかり刺す事も可能なぐらいでナイフにかかるストレスもその分大きく、投げる為に作られたスローイングナイフは切っ先が折れたりしないように柔らかく作られているものが多く切れ味が悪い物が多いです。
そんな威力をもってしてもやはり急所に刺さらなければ致命傷にはなりませんし動く標的に投げて正確に刺すのは難しく、距離が離れればその分難易度が上がるのはもちろん相手も生きてますから視認して避けようとしますし離れすぎてもよくないようです。
これだけ難易度が高いと習得するのも難しくナイフ投げに訓練時間を割くくらいなら別の訓練をしたほうが良いと後回しにされたり、実戦的ではないとされることが多いです。
では投げナイフの優位性はあるのかってことになりますが、メリットの例をあげますと。
習得難易度の高さがそのままメリットになり相手が習得している可能性が低く、投げたナイフを相手に拾われても正確に投げ返される可能性が低い。
熟練者になれば普通に投げるだけではダメージを与えられない軽く細長い物体(ペンやドライバー等)を投げてもダメージを与えられる。
また投擲武器全般に言える事ですが「2メートル先の敵を攻撃するのに2メートルの槍を待たなくても20㎝にも満たないナイフで攻撃できる」のは魅力で。
相手に接近せず攻撃して(または投げられたものに気を取られている間に)その隙に逃げるのに使ったり(忍者の手裏剣)、必要なら逆に接近してさらに強力な武器で攻撃する機会を作り。
射程の長い武器はその分離れた場所から攻撃できるのでより大人数で攻撃可能です。(インドのチャクラムには集団で運用する戦法があります)
※集団で使う場合は流れ弾(流れナイフ?)が味方に当たらないように考えて行動しなければなりません。
と、ナイフ投げのメリットを上げるとこんな所だと思います。
しかしこれを書いて思ったのですが・・・・・、ナイフ投げ使いのキャラって相手の動きを読んでナイフを投げて当てているという事ですから物凄く脅威ですね。ナイフ使わなくても相当強いのではないでしょうか?
もし接近戦を挑んだとしても「貴様の動きは見切ってる!!」とか言われそう・・・・、そういえばそんなルーマニア生まれのナイフ使いキャラが居ましたね。アレってこういう理由だったのか…。
アナタは投げナイフをどう書きますか?
答えの出ない創作論 軽見 歩 @karumi
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