第22話 砂糖菓子の弾丸

 ジリリリリン!

 ……というレトロな音が聞こえてきたら、それは私の仕事が始まる合図である。


 私――小山紗英が住んでいる女子寮は迷路のような構造をしており、管理人ですら部屋数を把握していない。

 地上何階、地下何階なのかも分からない。それどころか、住人の数もさっぱり分からないらしい。家賃や食費を払わずに、こっそりと住み着いている人間までいると言われている。


 それに加えて、奇妙な超常現象までたびたび起こる。

 幽霊が目撃されたり、階段を上ったと思ったら地下に出てしまったり、天井裏から電車の走る音が聞こえてきたり……そんな不思議体験を誰でも一度は経験している。

 そうでなくても、複雑な構造のせいで迷子になるのも日常茶飯事だというのに……。


 で、そんな女子寮に住人が集まるのかと言われたら――これが集まるのだ。私のような「家賃が安いから釣られちゃいました」というのは少数派で、むしろ複雑構造や超常現象に魅了されてやってくる子が多い。

 類は友を呼ぶと言うのだろうか……なかなか風変わりな少女たちばかりだ。彼女たちは不思議な女子寮を『少女九龍城』と呼んで親しんでいる。


 そんな少女九龍城にはかなり困ったことが一つある。

 電波状況がひじょーに悪い時があるのだ。


 住人たちが勢揃いする『食堂』や、住んでいる部屋が密集している『メインストリート』には設備が充実しており、携帯電話も普通に使えるし、光回線で四六時中ネトゲをしている人までいる。

 だが、妨害電波でも流されているんじゃないか……と思うくらい、途端に電波状況が悪くなる時がある。そうなると、携帯電話は一切使用不可能になってしまうのだ。


 で、重要になってくるのが固定電話の存在である。


 メインストリート(という名前の廊下)に黒電話が一つだけ置いてある。電波状況が悪くても、その黒電話だけは普通に通信できるのだ。

 少女九龍城の中で迷子になったら、まずは黒電話に連絡を入れよう――なんてルールが出来上がってる。


 そして、黒電話の電話応対こそ……私、小山紗英の仕事なのだ。


 ベルの音が聞こえたら、真っ先に自室を飛び出して受話器を取る。

 黒電話のすぐ前の部屋に入居したが故に、この仕事を押しつけられたのだけれど、その代わりに掃除当番や食事当番を免除されている。

 夜中に起こされたりすると、当番の免除だけでは釣り合わないような気分になるけれど。


 ×


 唐突にベルが鳴ったのは、休日も終わりに近づいた夕暮れのことだった。


 私が宿題を終わらせられずに悶々としていると、部屋の外からジリリリリンとレトロなベルの音が聞こえてきた。

 私はシャープペンシルを手放して、この忙しいときに誰が迷子になりやがったんですかと息巻きながら、自室を出ると黒電話の受話器を取る。


「はい、もしもし」


 すると、いきなり鼓膜を吹っ飛ばすような大声が飛んできた。


『おい、食堂前か! 至急、ありったけの砂糖を第二食堂まで持ってこい!』


 電話の相手はおそらく女性……というか、私と同い年くらいの少女だろう。そんな感じの声だ。

 どんな騒ぎなのかは知らないけれど、受話器の向こうでは悲鳴のような声が飛び交い、爆竹のような破裂音が立て続けに鳴っている。


 私は顔から受話器を三十センチほど離して、謎の通話相手に怒鳴り返した。


「いきなり何を言いやがってるんですか、うるさいですね! この電話は迷子になったときのホットラインであって、お腹が減ったときに出前を取る場所じゃ――」

『つべこべ言ってるんじゃないよ、一兵卒が! こっちは戦争の真っ最中だ! 前線じゃないからって、暢気になりやがって! さっさと砂糖を持ってこないと、反省室送りにしてやるからなっ!』

「うるさいったら、うるさいですね! はいはい、持って行けば良いんでしょう?」


 受話器を黒電話に叩きつける。

 相手の言っていることは支離滅裂だが、何度も電話をされてきたのでは迷惑だ。


 私は食堂から砂糖(一キロ)を袋ごと抱えると、通称・第二食堂と呼ばれている場所まで運びに行った。

 いつもの食堂が五十人は集まれる広さがあるのに対して、第二食堂は一軒家のダイニングキッチンそのままな感じである。

 きっと、住人たちがお菓子作りにでも利用しているのだろう。


「はいはい、ありったけの砂糖を持ってきてやったですよー。感謝しやがれですよー」


 暖簾をくぐって、第二食堂に足を踏み入れる。

 だが、そこには誰一人として少女の姿が見当たらなかった。

 テーブルにはうっすらとほこりが積もって、食器は全て食器棚に整然と並べられている。少なくとも、ここ最近は利用されていないようだ。


 いたずらですか、と独り言を漏らす。

 私がイライラしながら自室前に戻ってくると、タイミングを見計らったように黒電話が再び鳴り始めた。

 受話器を取ると、先ほどの少女が猛烈な勢いで怒鳴りつけてくる。


『砂糖はどうしたんだ、補給班! こっちは先ほどからずっと敵の攻撃を――』

「第二食堂に人なんていないじゃないですか! イタズラはやめてください!」


 電話の向こう側で、少女が「えっ?」と戸惑った。

 彼女は数秒考え込むと、小さく咳払いをしてから落ち着いた声で問いかける。


『えーと、そっちは少女九龍城の食堂前で間違いないんだよな?』

「そうですけど」

『西暦何年の何月何日だ?』


 若干記憶が怪しかったので、私は柱に引っかけてある日めくりカレンダーに目をやった。


「201×年の4月2日ですけど……あ、もしかしてエイプリルフールを一日間違えちゃった感じですか?」


 すると受話器の向こう側にて、少女が納得したようにポンと手を叩く。


『なるほど、分かった。私は百年前の人間と会話しているということだな!』

「ふにゃ?」


 私は理解が追いつかなくて、半開きの口から変な声を漏らした。

 電話口の少女は慣れたような態度で説明を始める。


『言葉の通りだ。私は百年後の少女九龍城から、百年前の少女九龍城に電話を掛けてしまったのさ。そっちの少女九龍城は戦争なんかしていないだろう?』

「いや、まぁ、戦争なんてしていませんけど……」


 私は内心どころか、あからさまに戸惑っていた。

 幽霊を見かけたり、変な音を聞いたりすることはあったけれど、これほどハッキリとした超常現象に遭遇したのは初めてである。

 というか、未だに少女の言っていることが真実であるように思えない。

 私を引っかけるためのドッキリなのではないだろうか?


『信じられない気持ちも分かる。でも、百年後を生きている私たちですら、未だに少女九龍城の迷路構造と超常現象に悩まされている。この電話が敵の妨害工作だと思いたいところだ。だが、それでは問題は解決しない』


 少女が態度を改めて頼んでくる。


『時代こそは違うが、同じ少女九龍城の住人として頼みたいことがある。混線したのには何らか原因があるはずだ。こちらからも電話線を辿ってみるから、そちらからも辿ってみてはくれないか? 補給ラインが途切れてしまって困っているんだ』

「……こちらとしても、この黒電話が百年後との直通回線になっちゃったら困りますけど、」

『ならば決まりだ。急ぎの用事だから今すぐに頼む』

「あ、ちょっと――」


 そこで百年後からの通信は途切れてしまった。

 電話をかけ直したいところだが、そういえば相手方の電話番号を聞いていない。


 ×


 私は半信半疑ながらも、黒電話から伸びる電話線を辿ってみることにした。


 夕食前に宿題を終わらせるのは諦めている。

 問題解決にどれくらいの時間が必要なのかは分からないけれど、出来ることなら夕食が始まる一時間後までには終わらせたい。

 今日はおでん(四月なのに)なのだ。早く行かなければ餅巾着がなくなってしまう。


 早足で電話線を追いかける。

 今の今までは気にも止めていなかったけれど、黒電話から伸びているコードは廊下のはじっこを通って、一度も足を踏み入れたことのない方角に向かっていた。


 私が少女九龍城で把握しているのは、せいぜい生活に必要な範囲だけだ。玄関から自室までの最短ルート、食堂や大浴場の位置くらいしか分からない。

 住人の中には少女九龍城の構造に詳しくて、細かい地図を作製している人までいるらしいけれど、私にとっては道を一歩外れるだけでジャングルに迷い込んだ気分だ。


 そのため、床を走る一本の電話線が……私にとっては文字通りに生命線なのである。

 これを見失ったら進むべき方向が分からなくなり、同時に帰るべき方向も分からなくなる。私は一本のロープを頼りにして、崖をラペリングしているようなものだ。


 という具合に最初はせっぱ詰まっていたけれど、長々と電話線を辿っていくうちに私にも景色を楽しむ余裕が出てきた。


 電話線は階段を上ったり、下りたり、サボテンだらけの部屋を突っ切ったり、アサガオのように金網に巻き付いたり、一階の窓から二階の窓に渡されていたり……私は電話線を追いかけながら、次々と移り変わっていく少女九龍城の景色を堪能した。


 もちろん、少女九龍城は勝手に大きくなっているわけではない。この大迷宮は人間の手が作り出したものであり、今もどこかで増改築が行われている。


 何を隠そう私もその一人だ。

 押し入れの壁に穴が開いていたので、思い切ってノコギリで穴を広げてみたことがある。

 穴の先は階段下のデッドスペースに繋がっていて、ちょっとした倉庫くらいになら使えそうな広さだった。


 デッドスペースの突き当たりにある壁も、これまたベニヤ板かと思うくらいに薄っぺらで、私レベルの日曜大工でも簡単に穴が開けられそうである。

 開けた穴には扉を付けて、内側からだけ開くようにしてみたり――などと夢が膨らむ。思い返してみれば、幼い頃から秘密基地ごっことか好きだったなぁ……。


 ただ、そうやって少女九龍城が迷宮化していったのは分かるけれど、やっぱり延々と続いている電話線はおかしすぎる。


「……戦争、か」


 電話で話した少女も、この電話線を辿って歩いているはずだ。


 彼女は会話の中で戦争という言葉を何度も繰り返していた。

 百年後の少女九龍城は、どうやら戦場になっているらしい。

 電話越しに悲鳴や爆発音が聞こえてきた。

 それで補給係との連絡が途絶えてしまったのだから、必死になるのも無理はないのかもしれない。


 しかし、百年後はここが戦場になるのか……。

 流石に私は生きていないだろうけど、謎のむなしさが感じられる。


 結局、一時間以上は軽く歩いているだろうか――心身共に疲れてきた頃、私は天井まで伸びる長いハシゴに行き当たった。

 果たして地上何階まで続いているのだろう……天井に開いている穴がとても小さく見える。

 ハシゴと電話線は吸い込まれるように、遥か上方の穴の中まで続いていた。


 太陽がとっくに沈んでいる時間だというのに、穴の奥は目を細めたくなるほどに明るくなっている。

 何か強烈な光源でも設置されているのだろうか?

 少女九龍城の中に、そんな明るく照らさなければいけない場所なんてないと思うけれど……。


 なるべく下を見ないようにして、私は延々と続くはしごを登っていく。

 そして、やっと辿り着いた先に待っていたのは――


「お、ちょうど君も到着したか!」


 天井がガラス張りになっている大きな広間と、ピンク色のセーラー服を着ている一人の少女だった。


 時間という概念はどうなっちゃったのか、ガラス張りの天井からは底抜けの青空が見えている。真上で太陽がさんさんと輝いており、床や壁が白で統一されているせいもあって、吸血鬼じゃなくても悲鳴を上げたくなるくらいに明るかった。


 そして、はしごを登った先にはセーラー服の少女が立っている。

 なんとピンク色のセーラー服だ。

 ていうか、ピンク色って何だ。本物の学生服ではなくて、明らかに怪しいお店で着られている部類の服ではないか。


 おまけに彼女は腰に日本刀を差し、ホルスターで拳銃を吊し、頭には立派な軍帽をかぶっている。

 コスプレにしても取り合わせがしっちゃかめっちゃかだ。


 彼女は電話していた時と同じ声で話す。


「来てもらったところを悪いんだが、問題はあらかた解決してしまったんだ」

「えー」


 こっちは一時間も歩かされたあげく、ハシゴを登らされたせいで手足がパンパンだ。


 少女は広場の奥を指さす。


 真っ白い空間に鎮座していたのは、昭和時代を思い起こさせる電話交換機だった。日本史の資料集に掲載されていたのを見たことがある。

 箱形の機械から配線が何本も伸びていて、オーディオ機械を裏から覗いているような感じだ。装置はざっと数えて十以上も並んでいて、足下では配線がスパゲッティのように絡まっている。


「どうやら、誰かが配線のつなぎ方を間違えたらしい。元通りに直しておいたから、これで君のところにある電話も正常に繋がるだろう。私たちの方も、補給班に連絡が取れたと報告があったばかりだ」

「それじゃあ、私は歩かされ損じゃないですか!」


 怒りを爆発させてドロップキックでもぶちかましたいところだが、私はゴムのような感触の床に座り込む。

 今はとにかく歩き疲れてしまった……。


 少女も一緒になって隣にしゃがみ込む。


「私もお礼をしたいところだが、あいにく持ち合わせがなくてなぁ……。そうだ、この刀とピストルを持っていかないか? 敵に襲われても身を守れるぞ」

「いやいや、必要ないですよ、そんな物騒な道具!」


 彼女は渋々ながら、腰から外そうとした獲物を元に戻した。

 真っ白な床に寝っ転がって、私はピンクセーラー服の少女に問いかける。


「それより、この時代について軽く教えてくださいよ。戦争をしているんですよね? 私だけでも未来を知っていたら、何かの弾みで戦争を未然に防げるかもしれないですし」

「なるほど、それもそうだ」


 彼女はあぐらをかいて語り出した。


「我々――少女解放戦線は少女九龍城に本拠地を構えているレジスタンスだ。お小遣いを減らされたり、塾に通わされることがイヤで家出してきた少女たちをかくまって、無慈悲で冷徹な大人たちを追い返すことが我々の仕事だ!」

「……そういう冗談はいいですから」

「何が冗談なものか! 我々は少女たちを守るため、大人たちに砂糖菓子の弾丸を撃ち込んで徹底抗戦している。補給班に砂糖を注文したのは弾丸が足らなくなったからだ。弾がなければ大人たちを追い返すのは至難の業だ……そうだろう?」


 私は我慢しきれずにクスッと笑ってしまう。

 どうやら、百年先の未来でも少女九龍城は平和であるらしい。

 案の定、少女はカンカンに怒り始めた。


「なにを笑っているんだ! これは戦争なんだぞ!」


 彼女の本気振りがなおのことおかしくて、私は腹這いになって笑いを堪えながら、床を手のひらでバンバンと叩いた。


「いやいや、未来人のくせに何を言ってやがるんですかね! 銃弾っていうものは、普通は金属で出来ているものですよ?」


 すると、少女が正気を疑うように目を細める。


「……何を言っているんだ、君は? 金属の弾丸なんて撃ったりしたら、相手が怪我をするじゃないか。戦争には砂糖菓子の弾丸を使う……これは全世界の常識だ! 金属の弾丸で戦争をしているやつなんか、世界のどこを探してもいないだろ!」


 彼女はピストルを腰から抜くと、グリップの部分から弾倉を抜き出した。その中にはチョークのような形の角砂糖がぎっしりと収められている。


「そっちの刀は?」

「中身は飴細工で出来ている。量産型の千歳飴ではないぞ。職人の手によって一枚一枚、丁寧に作られた業物なんだ」


 少女が日本刀を鞘から少しだけ抜いて見せた。

 刃の部分は薄い赤色の半透明である。斬りつけたら多少は痛いかもしれないけど、一撃で真っ二つに折れてしまうことだろう。


「刀で切られたら撤退するルールですか?」

「昔の人間なのによく分かったな」


 雪合戦かよ!

 ――とツッコミたいところだが、どうやら彼女たちの時代ではそれが常識であるらしい。


 長い時間を歩かされて損をした……などとは思わない。楽しい話を聞かせてもらった。百年後の少女九龍城が――世界丸ごとが、砂糖菓子の弾丸で戦争するようになることを知っているのは現代で私だけだ。


 これから微妙に憂鬱になったとき(消しゴムをなくしたり、箪笥の角に小指を打ったりしたとき)、私は彼女から聞いた話を思い出すだろう。

 百年後、少女たちが砂糖菓子の弾丸で大まじめに戦争している姿を想像するのだ。そうしたら、なんだか妙に楽しくなって、ちょっとした憂鬱なら軽く吹き飛びそうである。


 少女が腰を上げた。


「さて、私は第二食堂まで戻ることにしよう。補給が途絶えてしまったせいで、ホットケーキを食べたいとか、すき焼きを食べたいとか、大騒ぎしているやつがいるんでね。そんなことよりも、弾丸の製造を急がなければならないんだが……」


 元気が回復してきたので、私もすくっと立ち上がる。

 すると、彼女の方から「そういえば……」と話題を振ってきた。


「君の名前を聞いていなかった」

「あー、小山紗英と言います。なんてことのない名前でしょう?」


 少女は首を横に振る。


「百年後からの電話を信じて、ここまで来てくれたことを嬉しく思うよ。ありがとう、小山紗英さん。君の名前は絶対に忘れない。住人仲間に今日のことを話すとき、君の名前が分からないと説明するのに不便だし」

「あはは、そうですか……。それで、ピンクなあなたのお名前は? 私も今日のことをみんなに話すとき、未来人の名前が分からないと不便ですから」


 こんな経験は滅多にないので、しっかりと記憶しておこう。

 彼女はスカートをマントのように翻すと、演説するかのような大声で言い放った。


「私の名前は水瀬吹雪! 第二次大戦から奇跡の生還を果たした女傑――水瀬荒野陸軍少尉の孫の孫の孫の……そのまた孫だ! 誇り高き軍家の血筋を引く私に、値上げの出来ないお小遣いは存在しない!」


 そして、水瀬吹雪と名乗った少女は駆けだした。

 未来の戦争が楽しそうで何よりである。

 私は彼女を見送ると、電話線を辿りながら元の道を戻ることにした。


 ×


 水瀬吹雪が直してくれたおかげで、食堂前の黒電話が百年後の未来と繋がることはなくなった。

 私はいつもの電話番に戻り、電波状況が悪くなったときのSOSを拾っている。まぁ、迷子を探しに行くのは私の役目ではないけれど。


 百年後の話については、そのうちに気が向いたらみんなに語るつもりだ。水瀬吹雪のご先祖様のことも気になる。

 私自身は百年後まで生きていられないけれど、私や住人仲間の子供とか、孫とかは百年後の未来を見ることが出来るだろう。私は一つ、水瀬吹雪に聞き忘れていたことがあるのだ。


「ピンク色のセーラー服……あの人の趣味なのかな?」




(おしまい)

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