「本編では描写されていなかっただけで兄弟はエルゼイアル・ダーシア・ヴィード以外にもいたのか~!」と能天気にもうはうはしていた私の横っ面が殴られました。
そうね、パパは熟女がお好きなんですものね……とか言っている場合じゃなかった……。
何がパパのパパにそこまでさせるのか……いや生まれ持った性質なのかもしれない……いや……いや……
エロスの一切感じられない拷問のような初夜の幕開け……パパが普通のひとに見えて痛ましい……そしてエルゼイアルお兄ちゃんが両親にとっていらない子であるということを突きつけられるのであった……
作者からの返信
しゃしゃさん!!! 横っ面は大丈夫ですか!?
しゃしゃさんのほっぺたを痛めつけるなんて、パパのパパはほんともう……大魔王ですね。
パパのパパについては、いばらの本編には一切絡まない裏設定があるのです。パパのパパ、これでも待望の跡継ぎとして父母(初代夫妻)、特に母親の愛情と期待を一身に受けて育った子供なのですよ。ただ、その母親は夫の一夜の相手を惨殺するような女で、父はそんな妃の凶行を微笑みながら不問に付すような男だったので、育った環境が……。でも同じ環境で、母親から長男の残りカス扱いされて育った(←まじか)パパの叔母さんは慈愛に満ちた性格をしているので、う~ん(-ω-)/ ちなみに若かりし頃のパパのパパは母の愛情を鬱陶しいと思っていました。う~~~ん(-"-)
パパのパパは、子造りは文字通り子供を造るための行為であり、そこに情動やら快楽やらが存在する必要は全くないと見做しているので、こんな強硬手段に出たのです。
実は……ということでもないけれど、両親には存在を全く望まれていなかった兄上。兄上の誕生を最も望んで、兄上を「造った」のはおじいちゃんだったのですよ……。
ひぃぃぃぃ!!
大魔神、容赦ない!!
でも……私も何となく、わかっていた気がします。パパでは対処不可能、となればパパのパパが『何とかしてしまう』んだろうな、と。
まさかここまで徹底的になさるとは思いませんでしたが……!
ザーナリアン……。°(⊃Д⊂)°。
きっとアマルティナも今頃、唇噛み締めて堪えているのだろうと思うと……思うと……っ!!
作者からの返信
大魔神は大魔神なので、このような結果になってしまいました。いばらの宮殿はサバンナなので、弱いものが生きぬくのは大変なのです。が、それにしても今回大魔神の怒りを鎮めるための贄となった女官は不運でしたね。
大魔神は見せしめの効果を狙って刑を重くするタイプなので、初めての犠牲者である彼女は……うん。ごめんなさい……。
妻、妹、息子の愛人、と身の回りの女に軒並み不幸な結末を辿らせる大魔神ですが、とうとう大魔神の恐怖が彼女にも迫ってきましたね……。大魔神以外のみんなが血反吐を吐く初夜が。
さて。やはりトキさんは慧眼をお持ちです! このあまりにもなザーナリアン様の扱い(猿轡+絹の紐でとはいえ拘束)にアマルティナが口を出さないのは、何かおかしいと思われませんか? ――と、引っ張れるだけ謎を引っ張っておいて次回予告に入ります! 兄上がついに誕生するのです!!!
編集済
ドリス叔母上は、自分の兄のあんまりの大魔王っぷりに、甥を殺された時点で引いたというのもあるでしょうけど、なんとなくパパの恋情に気がついていたから距離を置いた……とかだったらちょっと良いなと思いました( ´ ▽ ` )
まあ……なんというか……むしろ「逆に考えるんだ、ヴィードがまともに育ちすぎたんだ」「エルゼイアルとダーシアはこの王家では通常の感性を持っているんだ」としか言えない展開ですね\(^o^)/ ヴィードくんは外気に触れなかっただけ王家の狂気にとらわれなかったのかもしれない……。こんな、こんな、王太子は妻がいるのに女官を身ごもらせるし国王はその女官を【規制】するし、初夜で王太子妃は猿轡かまされてるし、これぁ兄妹が通じ合っちゃっても仕方ないですね!
なんだかやっぱりパパは「俺はこんなに辛い目にあってるのに……!」って言いながら他者を不幸にするタイプだなあと感じました。猿轡かまされてわけわからんことされるザーナリアン様が一番かわいそうで……この状態でエルゼイアルが生まれてくるんすか 産めるんですかザーナリアン様に……😭
子供が生まれるって素敵なことですけど、このときのザーナリアン様にとってはなんの罰だっていうくらい酷いことじゃないですか……パパは気が弱いだけで優しくはないんだなあ……。何もザーナリアン様の痛みが通じないところが苦しいです(T ^ T)
きっとタリーヒ様の屈辱や苦しみも通じないし、エルゼイアルやダーシアやヴィードの寂しさや孤独も理解しないし、誰の痛みもわからない。自分の苦しみにずっと浸かって女の体に逃げてるパパ、本当に……この物語で屈指の不幸な人間ではないですか(T ^ T)
作者からの返信
ここまで来たら、この章のタイトル「愚者」が誰のことをさすのか、こはるさんにならもうお分かりですよね("´∀`)bグッ!
パッパはほんともうこはるさんの言う通りで、自分の境遇を言い訳にして、他者の不幸を見て見ぬ振りし続けている……というか、他者の悲惨な様子が目に映ったところで、それを不幸だとも認識してもいないのです。そして、自分のせいで誰かが不幸になったところで、それを自分のせいと認識しもしない。
今回の女官だって、妻がいる身でパッパが手を出さなかったら、いずれ他の適当な男を捕まえて、平穏に生涯を終えられたかもしれない。だから、この女官が【規制】されたのは突き詰めればパパのせいですが、そんなこと考えもしません。父である大王が残酷すぎるのがいけなくて、自分はこんな【規制】を見せられた被害者だ……と、いうのがパパの思考回路です。パパは万事こんな感じです。ほんとにどうしようもないですよね!!!
ドリス叔母さまは純粋な思考回路の持ち主なので、甥が自分に懸想しているなんて生涯考えもしなかったのですが(母親を早くに喪ったから、寂しがりに育ったのだと考えていた)、パパの真実を知れば流石に見捨てたと思います。パパ、勢い余って叔母さんに想いを打ち明けたりしなくて良かったな……。←もっとも、パパにそんな勇気はないんですけれどね💦
パパ、気が弱いから紛れているだけで、生まれ持った優しく無さ(というか他者への興味の薄さ)は、いばらの中でもトップレベルだと思います( ̄∇ ̄;) パパにとってのタリーヒママとか、性欲を発散させるための道具でしかなくて、どれだけママが不満を訴えたところで、同じ人間と認識していないので、聴こうともしない。この父と、あの母からヴィードが生まれたのは奇跡ですよね!!!
パッパの境遇は確かに不幸ではあるのですが、それでもパパが頑張るしかないことも多々ありました。その最たるものが幼妻であるザーナリアン様関係です。これでは流石に酷すぎるから、自分は彼女の心身が成熟するのを待ちたい……と、パパが父親に意見していたら。そしたら、エル兄上は生まれなかったかもしれませんが、いずれ生まれたまた別の子はそれなりに幸せに育ったかもしれません。ザーナリアン様だって、精神状態は相変わらずでも、この子は自分の子供だと認識して可愛がったかも。つまりエル兄上が母親のことで苦しんだのは、パパの……うふふふふふ☆